- この物語はとある版権物の影響で制作されている
- 時系列はバラバラになる予定
- 純粋な漫画でも小説でもない
- 矛盾が生まれる可能性アリ
- 私は小説や漫画を描くのが得意ではない
【卯月 陰(うずき いん)】
黒狐系妖魔の女の子。17歳。
父と母の手伝いをしながら田舎町で静かに暮らしていた。
のだが、家を追い出されてしまった。
【暝玉(めいぎょく)】
旧図書館に暮らす男。
いつも本を読んでいる。
陰より少し年上。
【フレイ・アイシル】
暝玉の親友。
仏頂面だが……?
暝玉より若干年上。
陰は不気味な洋館に面接に来た。
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次回
時間は少し巻き戻り、前日。
陰は仕事内容などの詳細を、庭の手入れをしていた男・フレイから聞いていた。
「この館の主・暝玉は、女に苦手意識があるせいで万年童貞の彼女いない歴は年齢の男なんだ」
「その情報いりますか?」
「大切な事だ」
フレイは大真面目な顔でうなずくと話を続ける。
「そんな暝玉の苦手意識を克服する為、あのような求人を出した」
(私が思う事じゃないのかもしれないけど……余計なお世話じゃ?)
「それで、お前はこの仕事を引き受けるのか?」
「……少し迷ってます」
「素直なのはいい事だ。では、取り合えずお試しで働いてみないか?
お試し期間中もここで寝泊まりをしていい。費用もそこらの宿より安くする」
そう提案された陰は取り合えず、お試しで働く事にしたのだ。
そして従業員用の服と胸を押さえる用の下着も、その日の夕方には支給され翌日の今日。
「では、これから暝玉にあいさつに行く。もちろんお前の事は男だと告げてあるから、さっそく男のふりを頼む」
「分かりました。
でも、すぐばれるんじゃないですか?
なるべく低めの声を出しますし自分の事は僕って言いますけど……」
体系はごまかせないのだ。
もちろん仕草はそれなりに頑張って男っぽくしようとは思う。
ただ陰には種族的に鼻が利くので分かるのだが、体臭は女性のそれだし月経だって来ている。
だが、フレイは何の心配もいらないとばかりにうなずいた。
「大丈夫だ、問題ない。何故ならあいつはバカだからな」
こうして今、陰は暝玉に男として挨拶をしたのだが……。
暝玉はこちらをチラリと見たものの、すぐに本に目線を落とし無言になってしまったので陰は戸惑う。
しかしそんな陰とは裏腹に、暝玉はこんな事を考えていたのだった。
そして、お仕事お試し期間1日目が終わった夜。
与えられた従業員用の部屋で、陰は窓から外を眺めていた。
(フレイさんは大丈夫だって言ってたけど、やっぱすぐにバレちゃうよなぁ……。
まぁいっか)
少々特殊な事をやらされたりもしたが、仕事は苦ではない。
それにフレイという男も不愛想だが仕事をよく教えてくれるし、なんだかんだで悪い人ではなさそうだ。
暝玉に対しては挨拶の時以外まともに会わなかったから(ちなみに彼は食事も一人で食べていた)まだよく分からないが、今辞める理由はない。
だから明日に備えて陰は眠りに落ちた。
こうして、妖魔の陰とケモナーの暝玉の、奇妙な同棲が始まったのだった。
陰がフレイに呼ばれて帰るシーンで、くるっとして尻尾が見えているコマの部分は
「陰とフレイの位置的に逆向き回転の方がいいよな~。でも直すのめんどくさいなー」
と、レイヤーはそれなりに分けて色と線を反転させれば済む程度だったのに謎生物は面倒臭がった為、変えなかったというどうしようもない出来事があった。