Dへの扉

謎生物、地球でやりたい事をする

長閑な国の王とケモノ 番外編『記憶◇🎀白狐・八つ』

これは『著者:藤間麗 / 出版社:小学館』が権利を有する漫画『王の獣~掩蔽のアルカナ~』の非公式二次創作物です


◆注意する事ばかりで長くなった注意◆

 これは

  • 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
  • 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
  • 女体化
  • 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
  • 滲み出る変態性

 を含みます。
 そして私は

  • 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
  • あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
  • 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
  • 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在

 です。
 それでも見たい人は続きへGO!GO!

番外編『記憶◇🎀白狐・八つ』

 お母さんがお仕事で遠くに行く事になった。
 寂しくて「行かないで」って私と蘇月は言った。蘇月は泣いてた。
 でもお母さんは「すぐに帰って来るわよ」と笑って、それから「そうだ」って簪を外した。
「この簪、二人に預けるわね。寂しくなったらこれを見て」
 お母さんの簪。お母さんが好きな人からもらった大切な簪。
 欲しいと言っても絶対にくれなかったのに……。

 

「藍月。お母さんに何かあったら、蘇月を頼むわね」
 お母さんは私と二人きりになった時、そんな事を言った。
「お母さん、ちゃんと帰って来るんでしょ?」
 私が不安になってそう言うと、お母さんは私の頭を優しくなでてくれた。
「もちろんよ。帰って来たらご馳走にしましょうね。二人の好きな物をたくさん作ってあげる」

 そしてお母さんはお仕事に出かけた。
 私達は寂しかったけど、簪を二人で一緒に見ながら我慢して待っていた。

 

 

 お母さんがお仕事に行って何カ月もたった時。
 何人かの大人が布に包まれた大きな荷物を持って私達の家にやってきた。
 そしてその人達の一人が、お母さんが死んだと言った。

 嘘だ。

 私は大人達が「見てはいけない」という母だと言う物を、こっそり見に行った。
 だって、これは嘘だから。あの布の中には別の何かが入っているに違いないから。

 でも……。

 布を捲って出てきた氷のアルカナで凍らせられたそれは、確かに私達のお母さんだった。
 それに、お母さん……お腹が…………。

 なんで? お母さん……。ご馳走作ってくれるって約束したのに……。

 お母さんは、名誉ある死を迎えた亜人が眠る場所で燃やされ、そこにお墓が建てられた。
 蘇月はずっと泣いていたけど、私は歯を食いしばって我慢した。
 だって、これから私は、私達は……。
「蘇月、これからは二人で生きていこう」
「うん……」
「私、何があっても蘇月から離れないから」
「私も、藍ちゃん……」
 私は嗚咽を漏らす蘇月を抱きしめる。
 蘇月も私を抱きしめていた。

 それから、私達は周りの大人に助けられながら、二人で生きた。
 けど……。

 時々、何かの拍子にお母さんとの思い出が蘇っては私の心を苦しくさせた。
 私はそのたびに悲しくなった。
 でも、私は泣かなかった。

 

『記憶◇🎀白狐・八つ』終

 

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Cheese!(チーズ!)

 2019年3月号~2022年12月号に王の獣が掲載されている。
 2022/10/24時点で電子版が全号購入可能。
 割高にはなるが連載中なら最も早く王ケモが見られる。
 また、マイクロ&単行本で修正された箇所が電子版でも元の状態で見られると思われるので、単行本とセットで買って変化を楽しみたい人向け。


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 1巻で大体1話分くらいが見られる。(ページ数による)
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 連載中に雑誌より安く、単行本より早く王ケモを見たい人向け。


王の獣~掩蔽のアルカナ~

 10巻まで発売中。
 1巻に大体4話入ってる。(1話分のページ数による)
 時間が掛かってもある程度安くまとめて読みたい人向け。

*1:なお小説を賞に応募した事もあるが1次審査すら通過した事はなかったし評価シートありの所では常に構成の評価が最低ランクだった

*2:試し読みや読者の感想等も36話くらいでよく見なくなり、大して分からない