◆注意する事ばかりで長くなった注意◆
これは
- 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
- 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
- 女体化
- 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
- 滲み出る変態性
を含みます。
そして私は
- 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
- あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
- 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
- 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在
です。
それでも見たい人は続きへGO! GO!
第六話『弐の春 罪の告白』
家族に雪を紹介し帰って来た天耀は、どこか元気がなかった。
そして太博も元気がない。
そんな中、いつも通りの雑務……書類に印を押したりなどをして過ごし、夜。
雪が自室に戻った後だ。
太博がそろそろ蘇月の部屋の異変を話そうとした時、物思いに耽る天耀が「今日、雪から蘇月に付いて聞かれた」とこぼした。
「蘇月がどんな子だったか聞いて来たから、優しい子だと話したんだ。
双子の姉がいて、姉は妓女になるから従獣になってお金を貯めて……見受けしたいと言っていたと話した」
そんな天耀の独り言の様な言葉を耳にし太博は昼間、雪が蘇月の部屋の前に来ていた話を聞いた後から引きずっている不安が一層強くなった。
私は、何か忘れているのではないか?
それはとても大事な事ではなかったか?
そう自問自答してようやっと太博は思い出す。
それは蘇月がいなくなって一週間近くたった頃の事だ。
◇◇◇
門で蘇月の姉を名乗る亜人が騒いでいる。
そう聞いて私が現場へ向かうと、そこには右耳の下に赤いリボンを付けている蘇月にそっくりな亜人の娘、藍月が砂埃にまみれひっくり返っていた。
彼女は起き上がると涙が溜まる瞳を向けて、握りしめていた手紙を私に差し出す。
それには、蘇月の筆跡でこう書かれていた。
『私は私の幸せの為にやらなくちゃいけない事が出来ました。だから藍ちゃんの所にはもう帰れません。
ごめんなさい』
そして藍月は必死に訴えた。
「蘇月は誘拐されたかもしれないんです! だって、蘇月が私にも会わずにこんな風にいなくなるなんてありえない!
あの子は真面目だし、それに……」
そう言って藍月は黙って視線を外した。
まるで何か言い辛い事がある様に。
「とにかく、おかしいんです! だから私を宮廷に入れてください! 私なら、部屋を見たりすれば蘇月がどこに行ったか分かるかもしれません! それに蘇月が誘拐されたなら、早く見つけないといけないんです!」
そう言って私に縋りついた。
なのに私は……。
その手を振り払ってしまった。
軽い藍月は、その拍子に尻餅を付く。
そして私は冷たく藍月にこう言ったのだ。
「あまり物騒な事を言う物ではない。それにこの手紙の字、蘇月の物だ。
なら、蘇月は失踪したのだろう」
私は彼女に手紙を返すと立ち去った。
当然の様に天耀様に報告はしなかった。
『天耀様の心を煩わせたくない』
と理由を付けて……。
それから数日後、今度は藍月が失踪したと聞いた。
天耀様も私も、失踪した蘇月と合流してどこか別の場所で幸せに暮らしているのだろうと思って終わった。
そう。自分に都合の良い事を考えて、私はこの事を忘れたのだ。
◇◇◇
今の私ならあの日、藍月に優しくできたと思う。
もっと詳しく話を聞いたり、周囲の者にばれない様に宮廷に入れる事だってできた。
天耀様にだって事情を説明しただろう。
しかし、あの日の私はそれが出来なかった。
ショックだったのだ。
あんなに真面目に働き私に懐いてくれた蘇月がいなくなった事も、私には手紙一つない事も……。
そんな些細な事でへそを曲げる、私は子供だった。
これは太博が過去に犯した罪だ。
自分の事に手一杯で、藍月を蔑ろにしてしまった。
そんな罪の記憶を思い出した太博は、考えを巡らせた。
もしあの時、藍月が宮廷に入る事を諦め切れなかったなら、どうするだろうか?
亜人が宮廷に正攻法で入るにはいくつか条件がある。
女性ならばアルカナ持ちで宮廷の役に立つ能力を有している事。
男性ならば優秀な軍人であれば宮廷の警備に配属される事もある。
しかし藍月はその両方の条件を満たしていない。
藍月は女性で、蘇月の話によればアルカナもないとの事だった。
だが……。
彼女が失踪後、男のふりをして軍部に入ったらどうだろうか?
もし、そうしていたとしたら……。
雪はたまたまここに来たのだろうか?
蘇月やその姉・藍月とは、一切関係がないのか?
雪が来た途端、蘇月の部屋に異変が起きたのは果たして偶然か?
雪が蘇月について聞いて来たのも、たまたまか?
私はあの時、間違った事をしてしまったのではないか?
必死の形相で妹を探そうとしていたあの娘を邪険に扱ったあの日、何か起きたのではないか?
私は何かを余計悪化させ、そしてとんでもない事態を引き起こしてしまったのではないか……?
太博の心はとめどない不安で蝕まれた。
「太博? どうした、顔色が悪いぞ?」
天耀が心配して太博の顔を覗き込んでいる。
「近いですよ、天耀様……」
いつもならキレのある突っ込みで押し退けるのに、今は力ない。
「昔を、思い出したんです。それで……天耀様に話しておかねばならない事が出来ました」
こうして太博はまず蘇月の部屋の異変の話をした後、過去を、自分の犯した罪を主に告白した。
蘇月失踪後藍月が来て、蘇月の手紙を見せてもらった事。
藍月の言っていた事。
そして自分が彼女を冷たくあしらい、天耀に報告すらしなかった事を。
全て話し終えた彼は、今まで黙っていた事を謝る。
しかしそれを聞いた天耀は、項垂れた。
◆○◆
太博は蘇月を大切にしていた。まるで実の妹の様に。
そして、頑張る蘇月に期待もしていた。
だから太博は蘇月の失踪がショックだったのだ。
過剰に目をそらし、まともな判断もできなくなるほど。
それに姉の藍月と私には手紙があったのに、私より仲が良かった太博にはないというのが余計拍車を掛けている。
……?
おかしい。
これは変だ。
なぜ今まで思い至らなかった?
何故なら彼女は……。
私は馬鹿だ、大馬鹿者だ!
◆○◆
「天耀様?!」
天耀が突然机に突っ伏したので太博は驚いている。
「いや、何でもない……いやあるんだが、自分の愚かさに嫌気が差しているだけだ……」
そう言って一呼吸する天耀を見て、太博は彼が何を思っているのか気に掛かりながらも『宮廷内に入りたかった藍月が男のふりをし雪という名でやって来た』という仮説を話した。
そして六年前のあの日、藍月が何か言い淀んだ事を説明し、もしかしたら藍月には蘇月が失踪ではなく誘拐であるという確たる証拠があり、何らかの事情で言えなかったのかもしれないと伝えた。
それを聞いた天耀はしばし考え口を開く。
「蘇月は、藍月にも自分自身にも見辛い場所にホクロがあると言っていたな」
蘇月が従獣を務めていた頃、自分そっくりの双子の姉・藍月の話が出た。
その時蘇月は見分ける方法として、普段は藍月は右耳、蘇月は左耳の下に結んだリボンの位置を見ればいい様にしているが、藍月には右腋に、蘇月には左足の内側の付け根部分にホクロがあり、それを見ればどちらかが分かる事を教えてくれた。
「ですが、確認するのが大変では?」
「そうだな。ならまずは情報収集と性別を確かめた方がよさそうだ」
と、天耀はある作戦を太博に持ち掛けたのだった。
第六話『罪の告白』終
蘇月失踪は天耀&太博が14歳の頃に起きている。
なので手助けしてくれる大人はもちろんいる状態だったんだけど、藍月への対応はたまたま太博君がやっていた。
おまけのコスプレ藍月さん
2B藍月さんは『NieR:Automata』というゲームの2Bというキャラの服を着せている。
フィギュア画像を見ながらガンバッタ。
周囲のチビらんは踊っている所をイメージして描いた。
順番は右上、左上、左下、右下。
メイドらんは右手をピースみたいにして目の前にかざしてるけど、全然描けてない。
あとロリータらんは変装しているのでお耳と尻尾は隠してある。
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