Dへの扉

謎生物、地球でやりたい事をする

長閑な国の王とケモノ 第七話『弐の春 ぬれぬれスケブラ作戦!』

これは『著者:藤間麗 / 出版社:小学館』が権利を有する漫画『王の獣~掩蔽のアルカナ~』の非公式二次創作物です


◆注意する事ばかりで長くなった注意◆

 これは

  • 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
  • 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
  • 女体化
  • 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
  • 滲み出る変態性

 を含みます。
 そして私は

  • 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
  • あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
  • 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
  • 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在

 です。
 それでも見たい人は続きへGO! GO!


第七話『弐の春 ぬれぬれスケブラ作戦!』

 雪は朝早くから一人訓練をしていた。
 そこに太博がフラっとやって来る。
 そして天耀からのお願いだと、天耀が管轄している土地の皇族しか入れない天然温泉の清掃を頼んだ。
 雪かき用のスコップと、たも網を持たせて。
「ゆっくりしてきてもいいぞ。人も来ないから貸し切り状態だしな」
 そう言われて雪は『帰りに一風呂浴びよう』と、特に疑問にも思わず尻尾をフリフリ準備をし出かけた。

 ウキウキの様子の雪を見送った太博は、今度は妹の天舞に会いに行く。
「天耀様が雪へ従獣になった記念に何か贈り物がしたいそうだ。だから彼の好きな色とか好みとか、それとなく聞いてくれないか?」
 天舞は喜んでOKの返事をした。

 妹の喜びようにやや不安を感じつつも、次に向かったのは天耀と繋がりがある城下町の妓楼だ。
 そこで天耀直属の部隊の一員でもある妓女の紅玉に会う。
 そして雪と、藍月・蘇月の生い立ちや家族等の情報集めを依頼した。
 更に、昨日も夜遅くまで働いていたのに眠そうな気配すら感じさせずに依頼を請け負う彼女に
「朝から悪かった。今度何かおいしい物をご馳走する」
 と約束して。
「相変わらず律儀ですねぇ」
 紅玉は喜んで申し出を受けながらも
『こういう所がいいと思うけど、浮いた話がないわねぇ』
 などと考えつつ
『それにしても、随分懐かしい名前ね……』
 と、ちょっぴりしんみりしていた。

 こうして、太博は天耀からの頼まれ事を全て終えた。
 そう、これら全ては天耀の考えによるものだ。

 雪という少年は見た目が蘇月に似ているが、雰囲気が違い過ぎている。
 もちろん離れている間に性格が変わった可能性はあるが、それでも蘇月だった場合は、わざわざ名前と性別を変えて舞い戻ってくる理由は明確には分からない。
 しかし藍月ならば話は違う。
 誘拐だと思う何らかの根拠に基づいて、蘇月の事を調べる為だけに名と性を偽って宮廷に入り込んでいる可能性はある。

 そう考えたから天舞や紅玉を使い雪の履歴書に書かれている以上の情報、それに藍月と蘇月の事もよく調べ、雪との接点や、失踪、あるいは誘拐の原因などの取っ掛かりを見つけようとしていた。
 もちろん自身達もただ待っているだけではなく、雪の性別を知る為に動く。

 昼過ぎ。
「そろそろだな……」
 天耀が真面目な顔でそう言う。
 が、太博は知っていた。それが

「雪はインナーを着て掃除をするだろう。そしてインナーは大体白色だ。
 するとどうだ? 温泉の湯で服が濡れ、肌に張り付き透ける!
 雪が女性なら、胸を押さえるのにサラシを使っているだろう。
 例え使っておらず貧乳の類だとしても、女性の胸である以上は明確に違いが出る! 
 つまり、白いインナーが濡れて透けた所を観察すれば、雪が男か女か大体分かるという事だ!」

 という「ぬれぬれスケブラ作戦!」で、つまりスケブラを拝みに行こうって話だという事を!

 というワケで二人は温泉に向かった!
 が、温泉には昼間っから湯に浸かり寛ぐ江凱と足湯をしている墨しかいない。
「?! 何かあったのかもしれないな……。太博、探すぞ!」

 雪は温泉にて、たも網で浮いている落ち葉などのゴミを取り、雪かきスコップで底に沈んだ泥を綺麗にしている時。
【この世界線の雪は武器等を使わずマーシャルアーツで戦闘をしたのだが、原作と大体一緒なのでカット! ちなみに江凱にこの清掃が天耀からの命令だと情報共有をしている】

 雪が去り、猫かぶりOFFにして温泉に浸かり、墨も一緒に入れと強引に誘って何とか足湯をさせる事に成功した後、江凱は違和感を覚えていた。
「ここって、もうすぐ改装工事が入るんだよなぁ。なのになんでわざわざ天耀が従獣に掃除を頼む?」
 ここはもうすぐ宿泊施設とまではいかないが、洗い場を設けた休憩所や脱衣所付きの温泉施設へと変わる為の工事が執り行われる。
 だから掃除なんてする必要ないのだ。
 ちなみにこの計画は、予期せぬ事故や身内の不幸、それに伴う悪い噂と、最近不運に見舞われ仕事が減った業者をどうにかできない物かと天耀に愚痴っている時に、この温泉をその業者にちゃんとした施設にしてもらおうと提案され決まったものだ。
 そして江凱達は今日、改装工事が始まる前に温泉を楽しもうと来ていた。
「まぁ俺はいいけどな」
 落ち葉や泥で汚れてるだろうと来てみたら綺麗だったので、江凱はラッキー程度に思って一旦この事を忘れた。

 雪は江凱の元を慌てて去った後、茂みにしゃがみ込み一人赤面する。
 こういうのは見慣れていると思われそうだが、雪は見慣れていない。
 雪を育ててくれた師匠・孔先が色々気を使ってくれて、そういうのを見る事も見せる事もないようにしてくれていた。


 師匠、僕の事を本当に色々手助けしてくれたからな……。
 でも、ここでは僕一人だ。


 雪は今まで上手くやって来れたのは師匠の手助けもあったからだと痛感しつつも、頬を叩いて気合を入れ直し立ち上がる。
 そしてさっさとインナーを取り替えて*3服を着て帰ろうと思った所で、天耀と太博に会った。

 雪の様子を見るついで、一緒に温泉に入ろうと思って来たら温泉に江凱がいて雪がいなくなっていたから、江凱に虐められたかと心配で探したと言う天耀は、透けてる雪の胸のサラシを見て怪我をしたのかと聞く。
 太博は『演技には見えないな……』と思いながらこの茶番を見守っていた。
 雪は「大丈夫ですから!」と慌てて前を隠して「わざわざ心配しなくても平気ですよ! 僕は子供じゃないんで」とまくし立ててサッと茂みに隠れ、すぐに服を着て戻る。
 もちろんインナーもちゃんと取り替えて。
 とんでもなく素早い早着かえだが、これは雪がこの六年間で身に着けた特殊技能だ。

 こうして。

 天耀達は、あの慌てようを見るに雪は女だろうと思うが、本当に怪我の可能性などもあると雪の性別の確定を見送りつつ
「雪の性別確認はこのまま続けるとして、私は宮廷内で蘇月の事を調べるよ。
 それに雪がもし藍月ならば、蘇月に関わる情報は喉から手が出るほど欲しいだろうしな」
 と、次の行動に移った。

 

第七話『ぬれぬれスケブラ作戦!』終

 

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 2022/11/24時点で電子版で全号購入可能。
 割高にはなるが連載中なら最も早く王ケモが見られる。
 また、マイクロ&単行本で修正された箇所が電子版でも元の状態で見られると思われるので、単行本とセットで買って変化を楽しみたい人向け。

 

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 49巻まで発売中。
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王の獣~掩蔽のアルカナ~

 11巻まで発売中。
 1巻に大体4話入ってる。(1話分のページ数による)
 時間が掛かってもある程度安くまとめて読みたい人向け。

 

*1:なお小説を賞に応募した事もあるが1次審査すら通過した事はなかったし、評価シートありの所では常に構成の評価が最低ランクだった

*2:試し読みや読者の感想等も36話くらいでよく見なくなり、大して分からない

*3:濡れたままでは体が冷えるので、ちゃんと着かえを用意している