Dへの扉

謎生物、地球でやりたい事をする

長閑な国の王とケモノ 番外編『太博の初恋』

これは『著者:藤間麗 / 出版社:小学館』が権利を有する漫画『王の獣~掩蔽のアルカナ~』の非公式二次創作物です


◆注意する事ばかりで長くなった注意◆

 これは

  • 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
  • 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
  • 女体化
  • 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
  • 滲み出る変態性

 を含みます。
 そして私は

  • 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
  • あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
  • 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
  • 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在

 です。
 それでも見たい人は続きへGO!GO!

太博の初恋

 太博が七つになる年の事。
 父と姉と兄、そして妹の天舞に見送られ母と共に後宮に出かけた。
 母の友人であり皇帝の妃になった桂花に会う為だ。
 だが理由は他にもある。
 桂花には旺眞、明鈴、天耀という子がいるのだが、母はその中の天耀に将来太博を仕えさせたいと思っていた。
 それに天耀と太博は同い年の男の子だし友達として仲良くなれるかもしれないとも思っていたので、こうして顔合わせの為に太博を連れ出したのだ。
 そして太博は太博で、天耀が自分と同い年の男の子と聞いていたから仲良くなれると良いなと思いながら母に連れられ道を歩いていた。
 ちなみに母はもっと早く会わせたいと思っていたが、子供の事や仕事、そして後宮の入場許可など色々な事が重なって太博を連れて会いに行くのは先延ばしになり、今日ようやっと太博を連れて会いに行く事が出来たのだ。
「太博、天耀様達に会っても失礼のないようにしてちょうだいね」
 そう注意され太博は「はい」と頷き、二人は後宮の門をくぐった。

 始め、太博は後宮に入るのが初めてだから緊張していたが、段々慣れていって年頃の少年らしく探検がしたくなってきた。
 なので桂花の宮に入って桂花と人見知りの旺眞に挨拶をした後、明鈴と天耀も何かしている様でやって来ないのもあり、周囲を見て回りたいと言ったら桂花の宮内ならいいと言われて早速探検に繰り出したのだ。

 この宮はどこか西洋の雰囲気が感じられる庭をしていて、太博は桂花が海外留学をしていた事を母から聞いていたから、その影響かな? などと思いながら物珍しくキョロキョロしながら歩く。
 すると突然茂みからひょこっと何者かが顔を覗かせた。
 それは太博と同い年くらいの女の子だ。長くきれいな黒髪をしていて、とても可愛い。
 少女は太博にニコッと笑いかけると、「あなたここに来るのは初めて? 私が案内するわ」と返事も聞かずに手を取って歩き出した。

 少女はちょっとお転婆で、岩の上に登ったり茂みをかき分け進んだりしながら太博にこの宮の見所を伝えつつ案内してくれる。
『ここで働いている人の子かな? どこの子だろう? 服装がいい物だから、身分が高そうだな』
 そう思いながら太博は心をホンワカさせて彼女に手を引かれるまま歩いた。
 途中、蜘蛛が少女の服について怖がって太博に抱き付いてきたので、取ってやりながら。
 こうして一通り宮を巡った後。
「私、そろそろ桂花様に会いに行かなくちゃ!」
 と少女が言い太博もそろそろ戻ろうと思ったので、二人して桂花達が居る部屋に帰った。
 するとそこには、一緒に居た少女とそっくりな、けど少し年上の女の子が旺眞と一緒にいる。
「あら天耀、太博君と一緒にいたの? それにこの格好……明鈴の仕業ね」
 そう言って桂花が困った顔で旺眞と一緒に居る子の方へ視線を向けると、その子――明鈴――は悪戯っぽく笑う。
 太博はというと、衝撃的事実に気が付き口をぽかんと開けて呆然と立ちすくんでいた。
 そんな太博をよそに明鈴は溌溂とした笑顔を向ける。
「初めまして。私は明鈴。そして君の隣にいるのは私の自慢の妹……じゃなくて、弟の天耀よ」
「僕は天耀。よろしくね、太博!」
 そう言って天耀は、にまぁ~と笑った。
『こっ、この皇子……、私が好きだと思ってた事が分かってる……?!』

 こうして太博の初恋は、一日足らずで散ってしまったのだった。


 そして今。
「少年の純情を弄んでいましたよね、あの日の天耀様」
「え?! 何突然。まだ恨んでるの?!」
 太博は時々、特にお酒を飲んだ時とかにあの頃の事を思い出して恨めしそうな顔を主に向けていた。
「天耀様はあれですね。女性だったら男をたぶらかして国を混乱に陥れていたと思いますよ」
「そんな事は……多分ないよ」
 久々に天耀と一緒に酒を飲みながら、太博はつまみのするめを噛んだ。
『でも、可愛かったよなぁ。あの日の天耀様』
 と思いながら。

 

 ちなみに太博は初恋が砕け散った後、明鈴に恋した。
 その思いは告げる事はなかったが、明鈴にはちゃんと伝わっていた。
 だが明鈴は決められた相手と結婚をする為この国を出て行き、それから太博は恋していない。

 

『太博の初恋』終

 

 太博一家は宮廷で働いてる感じかな?
 なってて、それなら宮廷内に家があるかな? なったので、そういうのを考慮して書いた。
 あとこの世界の後宮は緩め。

 ちなみに
 旺眞は生まれた日にお母さんが死んでしまったから、桂花が母親として育ててる。
 天耀は女装後、姉や宮内で働いている人達から「可愛い」と言われて調子に乗っていた。

 

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次回

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 割高にはなるが連載中なら最も早く王ケモが見られる。
 また、マイクロ&単行本で修正された箇所が電子版でも元の状態で見られると思われるので、単行本とセットで買って変化を楽しみたい人向け。

 

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 11巻まで発売中。
 1巻に大体4話入ってる。(1話分のページ数による)
 時間が掛かってもある程度安くまとめて読みたい人向け。

 

*1:なお、小説を賞に応募した事もあるが1次審査すら通過した事はなかったし、評価シートありの所では常に構成の評価が最低ランクだった

*2:試し読みや読者の感想等も36話くらいでよく見なくなり、大して分からない