◆注意する事ばかりで長くなった注意◆
これは
- 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
- 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
- 女体化
- 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
- 滲み出る変態性
を含みます。
そして私は
- 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
- あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
- 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
- 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在
です。
それでも見たい人は続きへGO! GO!
第二十九話 壱の夏『祭のあとで』
江凱は個別に設けられた皇子専用席でパルクールを見た後、自分の部屋に帰った。
墨は戻らないが璃琳の所に行っているのだろうと特に何も思わず、自室の部屋の戸を開ける。
すると「待っていましたよ、江凱兄上!」と、目の前で天耀が江凱の椅子に足を組んで偉そうに座っていた。
傍には雪が戸惑いながらも控えている。
「礼儀のなっていない弟だな。従獣も、何故止めない」
「礼儀がないのは兄上の方でしょう! そこまで卑怯だとは思いませんでしたよ。見損ないました」
「何を言っている?」
ちょっとだけ、江凱の頬がピクピクした。
「パルクールの件です! あれはあからさまに墨による妨害でしたが? いつまでも猫をかぶってないで何とか言ってください!」
天耀は立ち上がり江凱の両頬を引っ張る。
すると江凱は我慢しきれず、天耀の手を払うと猫かぶりをオフにしていつもの調子で大笑いした。
「わりぃ、ちょっと意地悪し過ぎたわ」
「あ! やっぱりっ!!!」
実は天耀、この時まだ江凱が関わってない説の可能性も視野に入れ、こうして吹っ掛ければ白黒はっきりするだろうと思ってやっていたのでそう叫ぶ。
「あれ? もしかして確定してなかったの? 何だ、だったらしらばっくれればよかったかなー?」
「まったく調子の良い事を! 大体兄上は昔っからどうして意地悪ばかりするんですか!
子供の頃は私の宝物のビー玉を私が怖がっていた人面樹のうろに隠すし、一緒に食事をした時も私の好物を奪って食べて代りに嫌いな物をよこすし、大きくなってからは私の彼女を寝取りましたよね?!」
『彼女を寝取った』
その単語に、さっきまで江凱の豹変ぶりに呆然としていた雪がピクリとなる。
「なんだよ、いいじゃねーか。っていうか昔の事グチグチ言い過ぎ。それじゃぁモテないぞ?」
「はぁ? どの口でそれを言いますか!」
そして天耀は心を落ち着かせるように息を吐く。
「ともかく、後で逞牙や旺眞姉上にも謝っておいてくださいね」
そう言ってからずっと黙っている雪を見た。
雪は、なんと言うかモヤっとオーラを出しながら若干不機嫌そうな顔をしている。
『えっ?! 何で? あれ? もしかして、私に彼女がいたって聞いたからとか、ない……かな?』
天耀はそう思ってきょどり、雪は何故こんな気持ちになるのか分からずに、ただよく分からないモヤモヤと戦っていた。
そして江凱はそんな二人の雰囲気に疑問を持つ。
『何つーか、男同士ってよりは……』
そう思うも、彼はそんな気配おくびにも出さず「分かってるよ」と反省しているのか、していないのか分からない様子で近くの長椅子に寝転がる。
「あとそうだ、いい加減蘇月の話を聞かせてくださいね。墨からも」
天耀が我に返ってそう言うが。
「えー、雪負けたじゃん。しかも手加減して三位だったじゃん。だからダメー」
「はぁ? まだ言ってますかコイツは! こういう悪い事を言う口はこれですか?」
天耀は江凱の口を横に広げ、江凱は「ひゃめい!」と手を払う。
「だってよぉ~、どうせなら面白い事したいじゃん? ただで教えるのは癪だし」
ジト目で天耀は兄を見つめ、しかしそれでも尚江凱は引かない。
「あ、そうだ。勝負しようぜ勝負! それが終わったら勝敗問わず協力するぞ?」
「はぁ~?!」
怒りの声を上げる天耀を宥めながら江凱は説明する。
「商品はお互いの従獣を一日貸します券だ! 黒狐と白狐だからな。尻尾で陰陽太極図を作らせるも良し、二人並べて間に稲荷寿司を置いて食べさせるもよしだぞ?」
その提案に天耀がピクリと反応し、雪はハッと我に返りモヤモヤとの戦いを終わらせ『天耀様が誘惑と戦ってる予感がする』と、自分の主をまじまじと見つめた。
一方江凱は「『二人はラブピュア』ごっこもできるぞ?」と畳みかけ更に、天耀にとって美味しい条件を付け加える。
「おまけに勝負方法はお前が決めて良いぞ?」
「乗りました!」
『なんだか、話を聞くだけでとんでもない遠回りをしてるな……』
こうして弟と遊びたい兄の提案により、伝説の人生ゲームが執り行われる事になったのだ……。
◆
「ああ……、すまない雪。蘇月の話を聞くのにこんな遠回りをした挙句、雪を景品にしてしまった……」
江凱の宮からの帰り道。天耀はふがいなさからそう口走り項垂れていた。
「別にいいですよ。僕は気にしていません」
雪は天耀を慰めながら隣を歩く。
もちろん、蘇月の情報を早く知りたいと焦る気持ちはある。
だが天耀は茶会の後辺りから忙し気にしているのを知っていたし、江凱にしても皇子としての職務に追われているのは彼の評判で知っていたので、簡単には時間を取れない事。
それにたまにはこういった事で息抜きも必要だろうと思う所もあり、攻める気持ちはなかった。
そもそも、予定より早く色々な情報を得られていた。だから不服はない。
だが雪の慰めも空しく、天耀は項垂れたまましばらく歩き……。
「そうだ」と顔を上げ懐から包みを取り出す。
「お詫びと言ってはあれだが、雪に贈り物をしたくて買ってきた物だ。受け取ってくれるかい?」
「いいんですか?」
「もちろん。ああそうだ、出来れば今開けて見てくれ」
雪がその言葉に小さな包みを開けると、髪を結う為の落ち着いた色合いで染められた赤い紐が入っていた。
紐の先にはターコイズの珠が付いている。
「どうかな?」
「……素敵です。ありがとうございます天耀様」
雪は笑顔を向けて喜んだ。
そんな雪が普通の少女のように見えてなんだか嬉しくなった天耀は「そうだ付けてやろう」と、この場で雪の襟足にある一掴みだけ長い尻尾の様な髪を束ねる紐を解くと、赤い紐を結ぶ。
「うん。似合っている」
そう言われた雪は、恥ずかし気にうつむき。
雪の頬が赤く染まっているのに気が付いた天耀も、急に色々意識してしまって顔をほてらせ。
「そうだ! 雪、今日は色々頑張ってくれたから、何か食べたい物を作るよ!」
天耀は恥ずかしい気持ちを吹き飛ばすようにそう言って「何が食べたい?」と聞く。
「そうですね……酢豚がいいです。あ、でも肉は豚じゃなくて鳥で。その方が柔らかくて好きなので」
「分かった。パイナップルは入れた方がいいか?」
「いえ、僕はない方が好きですが……どっちでもいいですよ」
「じゃあ入れずに作るよ。それから……」
こうして、二人は帰って行った。
第二十九話『祭のあとで』終
酢豚の鶏肉・パイナップル無が好きなのは、私よぉ~!
食材全部揚げてるのが好きだけど、自分は面倒だから作らない。
ちなみに蘇月はチャーハン好きな事にした。
所で、チャーハンはともかく酢豚も中華料理だよね?
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