◆注意する事ばかりで長くなった注意◆
これは
- 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
- 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
- 女体化
- 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
- 滲み出る変態性
を含みます。
そして私は
- 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
- あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
- 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
- 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在
です。
それでも見たい人は続きへGO! GO!
第三十七話 弐の夏『罠 一』
宗現の秘密基地を修繕した職人から話を聞いた日の夜、天耀は紅玉に会いに向かった。
何でも藍月達の事で追加の情報を伝えたいとの事だ。
なので妓楼で紅玉を指名し、早速個室に向かう。
すると紅玉は「藍月と蘇月に直接係わる話ではないのですが……」と前置きをして、話始めた。
■紅玉の追加情報・金華について
金華は戦争中、宗現に頼まれ傷付いた兵を癒す為に戦地にいた。
その時、彼女を護衛していたのは孔先。
しかし、金華は戦地に向かって二カ月ほどで敵国の兵に捕らわれてしまう。
敵の目的は、彼女のアルカナを受け継ぐ子を作る事だ。
孔先達はすぐに金華を助け出そうとしたが、混乱した戦況で情報収集が上手くいかず、金華の為だけに戦力を割く事も出来ず、結局金華の元に辿り着けたのは金華が敵に捕らわれ八カ月たった後だった。
しかし金華は孔先達がやって来る少し前に、敵の隙をついて子供のいた腹と首を切り自ら死を選んでいたのだ。
孔先も皇帝も皆悲しみ、後悔していた。
「皇帝陛下は金華さんに好意を持っていた様ですし、もしかしたら……」
「父上がむしゃらに頑張っているのは、こういった事があったからかもしれないな……」
心が痛む話に気を沈ませながら、天耀は紅玉に礼を言い妓楼を後にした。
◆
昼前。
天耀の宮は数日前から始まった崩れた石垣の修繕工事でトンカンと騒がしい音が鳴り響くようになった。
といっても、そこは使用人達の浴室の近くで天耀の執務室とは離れていた為、特に支障はないのだが。
そんな中、天耀と太博は雪のファッションショーを行っていた!
「どうでしょうか?」
「うん。よく似合ってるよ」
「天耀様、さっきから同じ事しか言ってませんよ!」
太博の突っ込みに「そう言われても、似合ってるだろう?」と答え「あぁ、動きやすさはどうだ?」と雪に聞く。
「今の所問題はないです。じゃぁ、次の服に着かえますね」
と、試着室に使っているカーテンで仕切られた部屋へと消える。
どうしてこうなっているのかと言うと、天耀が採寸してからちゃんと職人に頼んでおいた雪の服がやって来たからだ。
しかも天耀は色々な服装が見たいからと、結構な量を注文していた。
だからこうして今、試着してみようとなったワケだが……。
「あの……」
雪がカーテンから頭だけ出す。
「これ……間違ってませんよね?」
雪は困惑してそう主達に訴える。
どうしたのだと天耀と太博はカーテンの隙間から雪の全身を見て……。
「ちょっ、天耀様! あれはどう見ても女性物ですよ!」
それはアシンメトリーなチャイナドレスの様な服で、まぁ、説明が面倒なので一言でいう。
原作『王の獣~掩蔽のアルカナ~』電子版6巻23Pの、太博が眼鏡を割った服である。
ちなみに雪はローライズボクサーパンツを履いているが、スリットがいい塩梅に入っているので足を上げたりなどしなければ見えないよう工夫がされていた。*3
だがやはり落ち着かないし、胸元に空いた穴からサラシが見えないか心配していたが。
しかしそんな雪をよそに天耀はニコニコ説明する。
「あぁ、これは男の娘向けの衣装だよ。職人に「雪は男の娘属性もあるから!」と言って作ってもらった物なんだ」
「男の子?」
雪と太博は意味が分からず聞き返す。
ちなみに天耀はこの服を作るにあたり、右腋が見えるようにしてほしいとかスリットを入れてほしいとかの注文をしっかりしている。
そして、そんな事をしたのには一応理由があった。それは……。
「ちょっとよく見たいから。雪、失礼するよ」
天耀はスススっと雪に近づき360度ぐるりと雪をよく見ると、シレっと雪の右腕を持ち上げた。
そして凝視した右腋に、ホクロを発見する。*4
しかし、天耀はその行為が急に恥ずかしくなり、そして雪も何だか照れくさくて二人して頬を染め……。
『何をやってるんだ、この二人は……!』
太博が心の中で突っ込み、天耀は我に返って体のラインが見えない服を掴むと「今日はこれを着てみたらどうかな?」と言って着させて、ファッションショーはお開きになった。
そしてその光景を、江凱は窓の外からしっかり見ていた。
「いや、あれはどう見ても女向けだろうよ」
と突っ込みつつ、とある作戦を始動した。
◆
何かを企む江凱がまず向かったのは、天舞の所だ。
「よぉ天舞、天耀に贈り物があるんだがよ。これがすげー重い荷物でな。だから夕方、雪に取りに来てほしいんだが……」
江凱は自分の正体を知っていて面識もある天舞にフランクに話しかけた。
「えー、う~ん。江凱様、それって本当ですか? 何か意地悪な事、考えてません?」
天舞は江凱が天耀に意地悪をする事をよく知っているし、江凱の性格も良く知っているから疑いの眼差しを向ける。
「そんな事ねーよ。最近たまたま母上の方の仕事で珍しい物に出会ってな。で、思わず買っちまったんだがなんか俺の宮には合わねーつうか。
でもこっちなら合いそうでさ」
「いらない物の押し付けじゃないですか! もーう」
天舞はほっぺたを膨らませて怒った。
「怒るなって。頼みを聞いてくれたら、菓子をやるぞ?」
「聞きません!」
天舞はそっぽを向いて去って行こうとしたが
「……言う事聞いてくれたら、アイスやるぞ」
と言われて
「行きます!」
と即答した。
そもそも、その重い物の中身を見ないと分からないが、江凱がこの宮に合うというなら合うのだろう。
それに、牡丹の仕事経由で手にした物ならば、変な物ではないはずである。
例えいらないような物でも、物置にしまったり売り払えばいいだけの事。
だから断る必要なんて元からなかったのだ。
と天舞は考え、まんまとアイスに釣られてその頼みを受け。
そして江凱に「俺からってことは言うなよ。突っぱねられるかもしれねーから」と言われ、疑う事もなく言う事を聞いてしまった。
◆
『何だかこの服、ここにに来る前を思い出すな』
ブカっとして体のラインを隠す様な服を着て業務をこなす雪は、宮廷に来る前の仕事を思い出す。
雪は皇帝直属の部隊に所属していたが、時には正体を隠し任務を遂行していた。
なのでそんな時は、ブカっとした体のラインが消える服で性別が分からないようにし、フードと仮面で顔と人間か亜人かが分からないようにして任務に当たっていたのだ。
仮面には小さな模様が個別にあって、雪の仮面には待雪草が描かれていた。そして仲間達はそれを見て相手が誰かを判別していたのだ。
そんな日々からさほど時間はたっていないはずのに、何だか遠い昔の事のように思える。
『色々、見てきたな。本当に色々……』
過去を思い出して雪が顔を暗くさせたちょうどその時。
「わ~、新しい服ですか? 何だか忍者みたいでかっこいいです!」
明るい声で天舞に話しかけられハッとなった雪は顔を緩め、そんな雪に天舞は夕方に天耀への贈り物を取って来てほしいと頼む。
「とても重い物だそうなので、気を付けてください!」
「はい、わかりました」
雪は誰からの贈り物だろう? とか、重いだなんて中身は何だろう? と思いつつも、指定された場所に指定された夕方行けるように予定を組んだ。
第三十七話 『罠 一』終
こちらの世界線では消し炭になったと思われた仮面要素が、なんとここで息を吹き返しましたよ!
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