◆注意する事ばかりで長くなった注意◆
これは
- 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
- 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
- 女体化
- 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
- 滲み出る変態性
を含みます。
そして私は
- 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
- あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
- 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
- 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在
です。
それでも見たい人は続きへGO! GO!
第三十九話 弐の夏『黙ってて、ごめん』
雪と江凱のあれこれは原作とほぼ同じなのと、あまり際どい物はアウトなので描写はしない。*3
ただ江凱はこの時、違和感を感じていた。*4
ちなみに、彼はその気がない女を食うつもりはなかった!
つまりこれは悪戯心なのだ。
普段は凛々しく振舞ってるくせにこうしてすっかりしょげて耳が下がり気味で尻尾も元気がないのが楽しいとか、男のふりをしている雪の女性的な所を見るのがそそられるとか、そう言った気持ちなのだ。
が、彼に一つの知的好奇心が生まれる。
そう。それは……。
『雪の胸は、どのくらいあるのか?』
である!
サラシで抑えられたそれは江凱の目から見ても決して大きくない、むしろ小さく見える。
おそらく成長期に男として育ったせいで女性としての発育がままなっていないのだ。
その証拠に雪は平均的な女性の身長より高い。
が、それは予測であって事実ではない。
だからそれが確認したくなって、江凱の理性と本能の天秤が激しく揺れた。
しばしの葛藤後、天秤は本能の方に大きく傾き……。
『ちょっと、見るだけだから。ちょっと見て確認したら、服を着せてやろう』
と言い訳して雪のサラシに手を掛け……。
*◆*
別に、妓女になっていたらこういう事にはなっていた。
それに軍部にいる女の中には、こうした事もやって情報を得る者もいる。
だから、別に大した事ではない。
そう、大した事ではないのだ。
それに江凱様はイケメン? という類だ。
初めてがイケメンなら、それはそれでいいじゃないか。
ただ、ただ……。
どうせだったら、天耀様が良かったな……。
*◆*
媚薬でほんのりボヤーとした意識で雪はそう思っていた。
そしてサラシが取られ……。
「うわぁ、ちっさ!」
という江凱の酷い言葉のすぐ後に、扉を突き破るバンッ! という大きな音が響く。
こうして、サラシを持つ江凱と、破壊された扉の前に立つ大き目の木材を持った天耀、そして目を白黒させる雪がそろった。
◆
天耀が下女用浴室に木材を持って押し入る数分前の夕方。
資料の返却などしに出て行く太博達を見送った少し後、デスクワークの休憩を兼ねて天耀は散歩に出た。
すると、下女達が天舞を中心にして騒がしくしていたのだ。
内容は「ずるい!」とか「私も食べたかった~」とかである。
「どうしたんだい?」
そこで天耀は、天舞がおやつの時間に一人で何かをこっそり食べていたのだが、それがアイスクリームだと友達の下女達に今バレて、自分達も食べたかったという話になった事を知る。
「アイスクリーム? 誰から貰ったんだい?」
「天耀様じゃないのですか?」
天舞以外の下女は天耀が与えたと思っていたから、皆不思議がった。
そして天舞は気まずげに視線を逸らす。
「天舞、誰から貰ったのか言いなさい」
天耀が少し厳しめの声でそう言うと、天舞はビビって「江凱様です!」とすぐに答えた。
「江凱様が天耀様にいらない物……贈り物をしたいと言って、重いから夕方雪さんに運んでもらえって……。
雪さんにそれを伝えてくれたら、アイスをくれるって言われて引き受けちゃいました」
ああ。だから雪は夕方、別の用事があると資料返却を太博に任せたのか……。
そう思いつつも、何となく嫌な予感がした天耀は「雪はどこに向かったんだ?」と聞く。
すると宮の出入り口に近い部屋だと言われ、そう聞くや否や走った。
『こういう時の江凱兄上は、ろくな事をしない!』
と……。
その途中、道に資材が置かれ通れずに迂回した先の池の脇道で、謎の紐を片付ける太博に出会う。
「太博? こんな所でどうしたんだ?」
太博は雪と共に執務室を出て、恐らく途中まで一緒だったはずである。
そして本来ならば、宮の外に出ていてもいい程度には時間が経過していた。*5
「ああ、天耀様。それが誰かが悪戯で紐を張っていて見事転んでしまいまして、今危ないので片付けているんですよ。
これが終わったら資料の返却に行きますね」
天耀はそんな太博の肩をガシッと掴む。
「雪は、雪は今どこにいる?!」
「どうしたんですか? 血相を変えて……。雪なら私がここで転んだ時、池に浸かりそうになった本をキャッチして泥水で汚れたので、風呂に入らせていますよ」
「どこの風呂だ?!」
「え? 下女たちが使う、今石垣の工事をしている隣にある風呂場ですが……」
太博がそう言い終わらない内に天耀は血相を変え再び走って行った。
ますます江凱がろくでもない事を、しかも雪にしていると確信したからだ。
その途中、すれ違った下女達の「お風呂、鍵が掛かってたね」「何かしてるのかな?」という会話を聞いて、天耀は少し寄り道をし石垣工事現場に置いてあった大き目で丈夫そうな木材を手にした。
「これ借りていきますー!」
「天耀様?!」
驚く職人をよそに天耀は「丸太は持ったかー!*6」と近くの浴室の扉に特攻し……。
無事、破壊した扉の先でサラシを取られた雪と失礼な発言をする江凱に出くわしたのだ。
*◆*
どうしよう。どうしよう……。
江凱様ばかりか天耀様にも見られた。
ずっと黙っていた事が、騙していた事がばれてしまった。
何もかもお終いだ。
もうここで僕は蘇月を探す事は出来ない。
皇帝の私兵として戻る事も出来ない。
僕は、失敗した。
失敗、したんだ……。
*◆*
雪は上着を素早く羽織ると木材を持った天耀の脇を素早く抜けて外に出た。
それを見て天耀は慌てて木材を捨て「江凱兄上! あとで話があります!」と言い捨てながら雪を追う。
雪の体にどことなく違和感を感じながら。*7
ただ、雪は本気で逃げていた。何もしなければ止まってくれる事もないだろう。
天耀はみるみる距離を離され、焦り、酸欠と筋肉の軋みにあえぎながら必死に彼女に追いつけるであろう最短ルートを導き出し、全力で走り、そして考えを巡らせていた。
+◆+
もし、ここで私が引き留める事に失敗すれば、彼女とは永遠に会えないかもしれない。
そんなの……絶対に嫌だ!
せっかく、見つけたのに。仲良くなったのに。こんな別れ方……!
+◆+
一方、雪も逃げながらこう思っていた。
*◆*
ここでの生活は楽しかった。
軍部にいた時とはまた違う、温かさがあった。
きっとこれは幸せだったっと思う。
なのに、こんな風に終わってしまうだなんて。
こんな形だけど憧れの従獣になって、天耀様と仲良くなったのに。
なのに……。
*◆*
『『ここでお別れなんて、嫌だ……』』
二人の感情が共鳴した。
雪の足が重くなる。
普段出せるはずの速さで走れなくなる……。
「藍月!」
彼女はぴたりとその足を止めた。
ずいぶん、久しぶりにその名を呼ばれた気がする。
もう、その名で呼ばれる事など、ないとすら思っていた。
「逃げなくていい! 私はお前を責めない、傷付けない! 私は、ずっと知っていて傍に置いていた!
ずっと、黙っていて、騙していて、すまなかった……」
「ずっと、黙っていて、騙していて、ごめんなさい……」
最後の言葉が重なる。
ポロポロ涙を流している藍月は、全ての力を出し切って追いかけ、力尽きた天耀を抱き止めた。
第三十九話『黙ってて、ごめん』終
作者のツイッターを見たら
『男のふりして宮廷に潜り込んだら、二人の皇子から求愛されて困ってます』
みたいな絵が出て来たのもあり
「藍月、逃げなくてよくね? 🌞🚔すればよくね?」
とか、薄い本を想像したよ😇
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