これは、脳内でグヘヘっていたりやたらと細かい設定を考えてはみたものの、それ以上には行けなかった創作物。
導入
あなた達は『願いを叶える蝶』の話を知っているだろうか?
それはこの国において古くから噂されている、真偽の分からぬ話だ。
ただ、時折この蝶が現れるという情報が世に出回る事がある。
ある桜の咲く季節
『この町には不思議な蝶が現れる。この蝶は夜現れ、青く発光しながら飛んでいる。この蝶を捕まえられるとなんでも願いを叶えてくれる』
インターネット上にそんな話が、場所のヒントである暗号と共に出回った。
こんなホラ話誰が信じるのか……。と思われたが、暗号を解読し、あるいは解読された暗号を見て、願いを叶える蝶が出る町にやって来た人達がいた。
探索パート1
◇◇昼◇◇
■町
自然が売りの長閑で小さな町だ。
川と畑とまばらに建つ民家と、野山しかない。
コンビニはなく、代わりに小さな商店がポツリとある。
宿泊ができる場所は一軒の小さな民宿のみ。
ちなみに携帯電話は繋がる。
■洋館
桜の多い小高い山の頂上に、町に似つかわしくない蔦に覆われた古い洋館が建っている。
洋館までのジグザク道は所々舗装されており、ハイヒールでなければ登るのは簡単なゆるい傾斜だ。
山の桜は大きさがまばらで木を植えた月日に違いを感じる。
洋館へやって来ても戸は固く閉じられ開かず、窓も閉ざされている。
窓を割ろうとしても何故か割れない。
【補足】
桜の木の下には、願いを叶えられなかった者達の死体が埋まっている。
洋館の主が人一人につき1本の、まだ小さい桜を植えていっているので大きさがまばら。
■洋館の噂
町の人間に話を聞くと
「いつ建てられたか分からない」「気が付いたら建っていた」
という話が聞ける。
しかしその洋館には地元住民は近寄らない。そこには人を食べる怪人が住んでいると噂されているからだ。
【補足】
桜の山と洋館は移動する。今はこの小さな町に居るだけである。
◇◇夜◇◇
願いを叶えるために訪れた人達は夜、青く光る蝶を見つける。
その蝶を追っていくと小高い桜の山を登り、古めかしい洋館の前に辿り着く。
すると蝶が戸に吸い込まれて行き、戸がゆっくりと開く。
しかしその中に入ったら最後、条件を満たすまで出られない。
探索パート2
探索者が洋館の中に入ると、扉がバタンと勢いよく閉まる。
探索者がドアや窓を開けようとしても開かず、壊そうとしても壊れない。
【補足】
館の主の試練を達成しない限り、この館から生きて外へ出られる術はない。
扉は何をしても開かないし、窓も何をしても開かないし壊れない。
しかし一定の条件を満たす事で
- 試練を果たさず外に出られたが、そこは自分の知る世界ではなかった
- 試練を果たさなかったが、無事に現実世界へ戻って来れた(国や地域は違うかも)
があっても面白いかも。
◇◇洋館の主◇◇
館に閉じ込められた探索者の前に、主が姿を現す。
【補足】
願いを叶えてほしいお客様に、どうすれば願いが叶えられるかなどの情報を教えられる範囲で教えてくれる存在。
彼、または彼女は姿を変える事が出来る。
しかしコロコロ変えていてはややこしい。
なので基本はお客様に初めて会った時の姿を見せるようにしている。
■主からの情報
- 光る蝶はこの洋館の扉を開ける鍵
- 願いを叶えるまで生きてこの洋館を出られない
- 携帯電話は使えず、元の世界と連絡できる手段はない
- 館の外は常に夜である
- 願いはただでは叶えられない。主の出す試練を期限内に突破した者のみ叶えられる
- 誰かと協力してもいい
- 試練に失敗した場合は、死が待っている
主からの説明を聞くと、窓を激しく叩く音が響く。
そちらを見ると謎の黒い影が洋館の窓を外から叩いている。
しかし主によると、彼らはこの洋館内に入る事が出来ないので心配ないそうだ。
■主からの試練
- この屋敷のとある場所にいる怪物を殺してほしい
- この屋敷にやって来た人間の中に殺人鬼がいる。そいつを見つけ出し殺してほしい
- この屋敷にやって来た人間の一人にはとある秘密がある。それを暴いてほしい
- この屋敷のどこかにハート形の宝石がある。それを見つけ出し私に渡してほしい
- とある薬品を、屋敷のどこかにある作り方と材料を探して作ってほしい
- 主の寝室の隣の部屋へ続く扉の鍵が行方不明になった。探してきてほしい
なお、期限は難易度によって変わる。
例えば殺人鬼を探す試練は1週間くらいの猶予があるが、なくなった鍵を探す試練は一日ほどの猶予しかない。
そして一見すると簡単そうな試練も、この屋敷内はトラップや危険な生き物が多くいる為、安全に事が運べるわけではない。
◇◇屋敷の中◇◇
■リビング
ここは安全な場所だ。
ソファーとテーブル、ライト、大きな窓に高級そうなカーテン。そして暖炉がある。
■食堂
ここは安全な場所だ。
大きなテーブルの上には火が付いた蝋燭が置いてある。
■キッチン
ここは安全な場所だ。
ありとあらゆる食材と調理器具がそろっている。
探索者はお腹がすいたり眠くなったりはしないが、ここで料理を作って食べる事もできる。
■謎の部屋
主人の寝室の隣にある部屋。
今までこの屋敷にやって来た、願いを叶えられなかった人達の遺品が飾られている。
その更に隣には石壁の部屋があり、そこは試練を達成せずに生き残った探索者を殺した時の血で汚れている。
■ピエロ鳥
ピエロ柄の鳥。あちこち飛び回ってる。食べ物を与えるとヒントをくれる。
創作の軌跡まとめ