- この物語の元となったのはとある版権物
- 純粋な漫画でも小説でもない
- 後に矛盾が生まれる可能性アリ
- 色々あってこの物語はいらない子となった為、突然終了の予感
- 私は漫画や小説などを作るのは得意じゃない
前回
レンは特殊なEVEだ。
だから他のEVEのようにはいかない。
それと彼女が特別だという事は、まだ家族以外の人間には知られない方がよさそうだ。
そうイツ達は判断したから、レンが特別だという事は家族に「ここだけの秘密にしよう」と言い聞かせた。
特にシンには念入りに。
そしてレンが御影荘に来たばかりの頃は、常に誰かを付けて接客以外の仕事をさせていた。
ただ様子を見る内に心配なさそうだと、一人で仕事をさせる様になり、接客もさせるようになっていったが。
しかしまだ買い物に行かせた事はない。
それは外が御影荘とは比べ物にならないほど人がいるし、何か問題が起きたら大事になる可能性があると思った為だ。
が。
「シンに頼みがあるんだが」
「なにー? イツ兄様」
イツに話しかけられ、シンは呑気な返事を返す。
「レンの事だが、接客の様子を見るに特に問題はなさそうだから、スーパーの買い物に一緒に連れて行ってほしいんだが……やってくれるか?」
その言葉にシンのポヤポヤした顔がみるみる輝き
「やる~!」
と元気に返事をする。
というワケで、この度ようやっとレンの買い物が解禁された!
「スーパーには念の為ボク同行させる。それから、お菓子は1人1個までだぞ?」
「うん!」
そう返事をすると、シンは意気揚々とレンの元へ向かった。
こうしてボクが運転する車に乗り込み、レンのお使いが始まった。
そしてスーパーに着きました。
それから、野菜売り場、魚介売り場、肉売り場を回ってたどり着いたお菓子コーナーにて。
その後シンとレンはスーパーを色々見て回ろうと、ボクに買い物を任せて探索しに出た。
そしてやって来たおもちゃコーナーで、レンは紙風船や風船玉などを物珍しげに見ている。
「レンちゃん、何か欲しい物があるなら僕が買うよ?」
シンはレンにそう言ってみたがレンは首を横に振った。
「んー、いいや。お金ないし」
「気にしなくていいよ?」
シンは焦ってそう返す。
レンは遠慮をしなそうな雰囲気があるが、どうもそうでもないという事をシンは感じ取っていたし、あまり遠慮はしてほしくない。
だが
「お給料そろそろ出るから、それで買う」
と言ってレンは買ってもらおうとはしなかった。
”前からそんな感じだよなぁ……。
こういう所はキチっとしてるというか、頑固って言うか……”
そう思いつつもこれ以上無理に買おうとしても迷惑がられると思ったので何も言わず、他の場所をしばらく見て回った後にボクと合流した。
その後、無事レジを通って買った物を袋に詰め、3人は車に向かった。
「お買い物、楽しかった?」
「楽しかった」
シンの質問にレンは即答する。
「シン様、レンと二人で帰ってもらえますか?
私は友人と会う用ができたので」
さっさと荷物を車に乗せたボクが、レンへの嫉妬心を沈めそう言った。
「うん~? 分かった!」
「車はどうするの?」
ボクに友達とかいたのかと思いながらレンが聞いてみると
「僕が運転するよ!」
と、シンがいつも通りのポヤポヤ顔で答える。
「レンちゃん、僕が車運転する所見なかった?」
「見てない」
シンはちゃんと免許を持っているし、車も運転できる。
だからレンが御影家に来た後も普通に車に乗っていたのだ。
しかしレンは今まで、ちょうどシンが車に乗る所は見ていなかった。
もちろんシンが時折いなくなるのは気が付いていたが。
※カバンは描き忘れた