これは『著者:藤間麗 / 出版社:小学館』が権利を有する漫画『王の獣~掩蔽のアルカナ~』の非公式二次創作物です
◆注意する事ばかりで長くなった注意◆
これは
- 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
- 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
- 女体化
- 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
- 滲み出る変態性
を含みます。
そして私は
- 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
- あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
- 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
- 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在
です。
それでも見たい人は続きへGO!GO!
ト或ル神様ノ御話 弐
人間として生まれて、十三年目に入った。
この国の皇帝……僕の父は、なかなか見どころがある人間だ。
そしてその息子達も。
だが、まだ決断するには早い。
そう思っている頃。
妹の玲蘭と馬車に乗り遠出をした時、道のわき、林になっている場所でとあるものを見つけた。
僕は車を止めてもらうとゆっくり歩いて行く。
辿り着いた先にあったものは、瀕死の……桜色の、子猫だった。
「お兄様、どうしたの?」
玲蘭がそう言って後から付いて来て、この子を見た。
「大変。ご飯が食べられなくてこんなに弱ってしまったのかしら?」
妹がぐったりとしたその子の頭を撫でた。
付き人は「汚いですから、触ってはいけませんよ」と注意したが、彼女の耳にはそんな言葉は届かない。
「私、何か食べ物を取って来るわ」
玲蘭は走って馬車に向かい。
そして僕は子猫を抱き、林に向かって一人歩いて行く。
しばらくして、私は桜色の髪の毛をしたボロボロの亜人の子供を連れて帰って来た。
その子は裸だったから、私が羽織っていた着物を着せてあげていた。
「林で見つけたんだ。何か事情があるのかもしれないし、連れて帰るよ」
唖然とする付き人達をよそに、僕はまだボンヤリとしているその子を馬車に乗せた。
帰りの馬車で、僕達はその子にご飯を与えた。とてもお腹がすいていたのだろう。その子はがつがつ食べていた。
途中で玲蘭が「あの子猫はどうしたの?」と心配そうに聞いてくるから「あの子は玲蘭が離れてすぐに息をしなくなってしまったよ。だから埋めようと林に入ってこの子を見つけたんだ」と答えておいた。
玲蘭は瞳に涙を浮かべて、私は心がチクリと痛んだ。
家に帰って母に拾った亜人の子を見せて「しばらく世話をする」と言うと、周囲の驚きは全く届いていない様で母はニコニコ承諾してくれた。
父も驚いていたが「責任はちゃんと取らなくてはいけないものな」と、笑って許してくれた。
それから僕は、この子に『謡尾』と名付けた。
そして人として生活をした事がない謡尾に、人としてのふるまいを教えた。
そう、この子は瀕死で今にも死にそうだったあの桜色の子猫だ。
本来なら、こんな事はしない。
ただ、一目見た時謡尾を思い出した。そしてマウの事も。
だから、亜人にして命を繋いだ。そして傍に置こうと決めた。
別にこの子はあの時の謡尾とは別人で、生まれ変わりでもない。
たまたま謡尾と同じ毛色の子猫なだけだ。
それでも私は衝動を止める事が出来なかった。
そして性別もこの時には与えず、好きになる相手に合わせて変わる様にしておいた。
そう、これは私の気まぐれだ……。
一年後。
謡尾が楽器もうまく演奏できるようになった頃、今度はこの子を従獣にすると言った。
こうする事を見通して、付けておいたアルカナがある事を口実に。
周囲はやはりびっくりしたが母も妹も、それに父も賛成してくれた。
◇
璃琳が十歳になる誕生日の日、謡尾のアルカナを使い少しだけ周囲の者達を本能的にしてみた。
ほとんどの者には目立って効果は表れなかったが、璃琳と蘇月、そして墨には効果が出た。
そして父上にも多少の効果はあったかもしれないが、彼は蘇月のアルカナを見ても理性を保っていた。
◇
マウと謡尾の生まれ変わりの子を見つけた。
その子はマウにそっくりな顔をしている。
だから僕は、天耀の宮に遊びに行く事が多くなった。
◇
藍月がやって来て、天耀は蘇月の事を改めて調べる事にした様だ。
そして僕の所に調査しに来たから謡尾にアルカナを使わせた。
藍月には効果がでて、天耀を傷付けてしまっていた。
しかし天耀はそれを咎めず、周囲の者にも悟られないようして藍月を傍に置いていた。
天耀なら当然か。
茶会の日も謡尾にアルカナを使わせた。
墨と藍月、そして天耀に効果が出た。
しかしその誰もが特に大げさな行動は取らずに終わった。
藍月と天耀も喧嘩をしていたが、いつの間にか仲直りをしていた。
結局。ここで謡尾のアルカナを使っても、人間は亜人を過度に傷付けず、亜人も人間を好きなままだ。
亜人に関しては僕がそう作ったからだが、人間に関しては父上の教育のたまものなのだろう。
僕はそれを嬉しく思う。
◇
旅から帰り、僕は天舞と夫婦になった。
僕が戻って来た時、まだ独り身だったからだ。
「色々忙しくて、すっかり伴侶を探すのを忘れてました」
彼女はそう言ったが、特に嫌がる事無く僕の妻になった。
ただ、謡尾は不服そうな顔をしていたが。
「手を出してもいいですよ?」
夜、一緒に寝ていたらそう言われた。
そういえば、そういう事もできるなと思いつつ手を出すのはもう少し後にしようと思う。
「今はまだ初々しい恋人の気分を堪能したいから」
そう僕が答えると彼女は
「一緒に寝ている時点で初々しくはないと思いますが」
と答えたが、特に不満もない様で僕に寄り添って眠ってくれた。
◇
「もし生まれ変わっても、また天舞と恋愛がしたい」
お腹が大きくなった彼女の手を繋いで庭を散歩している時、そう言った。
しかし天舞は
「えー。せっかく生まれ変わるなら、私はもっと色々な人と恋愛がしたいです。
その方が楽しそうですし。
だから麗雲様も、私と恋愛しなくてもいいですよ?」
と答えた。
そんな彼女がたまらなく好きで、愛おしくて、抱きしめた。
長閑な国の王とケモノ
今度こそ
お し ま い
前回
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1巻に大体4話入ってる。(1話分のページ数による)
時間が掛かってもある程度安くまとめて読みたい人向け。
最後まで見てしまった哀れな地球人がいた場合のメッセージ
お疲れさまでした☆
あと見てくれてありがとう
ではでは
( ・`ω´・ )ノシ