Dへの扉

謎生物、地球でやりたい事をする

長閑な国の王とケモノ 第四十二話 弐の夏『璃琳様が通る!』

これは『著者:藤間麗 / 出版社:小学館』が権利を有する漫画『王の獣~掩蔽のアルカナ~』の非公式二次創作物です


◆注意する事ばかりで長くなった注意◆

 これは

  • 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
  • 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
  • 女体化
  • 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
  • 滲み出る変態性

 を含みます。
 そして私は

  • 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
  • あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
  • 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
  • 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在

 です。
 それでも見たい人は続きへGO! GO!


第四十二話 弐の夏『璃琳様が通る!』

『璃琳様、馬に乗れるのか……』
 藍月が唖然としながら璃琳を見ていると彼女は一行の前で馬を止め、スカートを翻して軽やかに降り立った。
 そして一呼吸して墨の前に立ち、兄達の方へ体を向ける。まるで、墨をかばうように。
「江凱お兄様、何故この様な事になっているかのお話は伺いました。
 ですがあの件に付いて、墨は一切悪くありません。わたくしが悪いのです。
 わたくしが……どうしても景品が欲しくて、墨に汚い手を使ってでもパルクールで優勝しろと命令したのです」
 璃琳は下手に出るべく、ついでに藍月もいるのでしおらしく振舞っていた。
 しかし江凱は「ほ~ん」と話を聞くばかり。
「でもご主人様は俺だしぃ~? 主人の妹の命令なんて聞く必要ないんだけどなぁ?」
 その江凱の小馬鹿にしたような態度に璃琳はムッとして、だから案外あっさりと化けの皮が剥がれる。
「うるさいわね! あたしが命令した事だって言ってるじゃない! とにかく墨は悪くないのっ!!! だから早く下ろしてあげてちょうだい!」
『これが璃琳様の本性か』
 藍月は心の中でボソッと呟く。
「えー? いくら璃琳のお願いでも、それだけじゃ言う事を聞けないなぁ~」
 江凱が意地悪な顔をしてそう言った。
「じゃぁ何が必要なのよ!」
「蘇月」
「?!」
「蘇月の情報。お前まだ天耀達に言ってねー事あるだろ?」
「それは……」
 璃琳はうつむき、あからさまにうろたえている。
「今更なに躊躇う事がある? 黙ってる意味とか分かんねー」
 そして江凱は天耀の方を向く。
「所で天耀。蘇月に友達はいるか聞いて回ってたが、目星は付いてんのか?」
 江凱に聞かれて天耀は「正確には分かっていませんが」と前置きしつつ「今までの情報から推理はできます」と、自分の考えを話した。

「現在、蘇月は姉に『友達が出来た』と手紙に書いて寄越していた事が分かっています。
 しかし友達が誰なのかは、姉はもちろん、どうやら誰にも言っていない様です。
 これは蘇月の可愛い嘘……という可能性もありますが、友達は本当にいたと仮定すると相手はおいそれと『友達』などと言えない人物だったのではないかと推理できます。
 そう、例えば相手の身分が高い。とか……。
 なので蘇月は、相手の事を考え名前を出さなかった。のではないでしょうか?」

 亜人は人間にとって『道具』という立ち位置にいる。
 なので、高貴の出の者は亜人と仲良くなったとしても、民への示しや周囲の目を考えると『友達』ましては『親友』などとは心の中で思えど口に出して言えない。
 もちろん、身分が低い平民などであれば特に問題もなく亜人を友達だと言って仲良くできるし、人間同士でも身分が違い過ぎれば友だと言えない場面もあるが。

「もしそうならば、蘇月の友達は亜人ではなく人間。
 更にその中でも身分の高い……例えば、璃琳とか」
 天耀は璃琳の方を向き、彼と目が合ってしまった璃琳は気まずげに視線を逸らした。
「そう、私は考えています」
 江凱はそれを聞き、嬉しそうだ。
「だってよ、璃琳」
 そう言われて璃琳はしばらく俯いていたが、顔を上げる。
「そう。あたしが蘇月の友達……。黙っていたのはあたしの皇女という立場と、お母様がこういう事に厳しいから……」
「俺はハナッから知ってたけどな」
「そうだったの?!」
「上手く隠してるつもりだっただろうけど、俺にも墨にもバレバレだったぞ」
 そう言って江凱は妹のおでこを小突いた。
 璃琳は悔しそうに江凱を睨み、江凱はにやりと笑う。
「ほら、他にもあるんじゃないか? 例えば失踪する前の様子とかさ。というワケで、さっさと知ってる情報を全部吐いちまえ。それに、そうしたら蘇月が見つかるかもしれねぇ」
「本当?!」
「ああ。早く会いたいんだろ?」
 璃琳はしばし兄を見つめ……。
 頷くと、意を決して話し始めた。

 

おまけののどケモ『璃琳が蘇月と遊んだ後』

 璃琳が後宮から江凱の宮へと遊びに来た後、すぐにどこかへ行方をくらまし……しばらくして、どこからか帰って来る。
 江凱が璃琳をよく見てみると、白い毛が少し付いていた。
『蘇月と遊んでたな……』
 しかし江凱は、そうは思っても口には出さない。
 その代わり「ほら、ホコリ付いてる。母上に叱られるぞ」と、璃琳の服を払ってやる。
「ありがとうお兄様!」
 そう言って去っていく璃琳の背中を、呆れて見つめる江凱だった。

 

第四十二話『璃琳様が通る!』終

 

 璃琳たんの乗っているお馬さんはポケモンの『ニンフィア』みたいな、ゆめかわお馬さんでいいと思うの……。

 

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次回

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*1:なお、小説を賞に応募した事もあるが1次審査すら通過した事はなかったし、評価シートありの所では常に構成の評価が最低ランクだった

*2:試し読みや読者の感想等も36話くらいでよく見なくなり、大して分からない