◆注意する事ばかりで長くなった注意◆
これは
- 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
- 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
- 女体化
- 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
- 滲み出る変態性
を含みます。
そして私は
- 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
- あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
- 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
- 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在
です。
それでも見たい人は続きへGO! GO!
第四十八話 弐の夏『蘇月消失事件・考察』
六名が情報の確認と共有を終えた頃。
藍月がお耳をションボリ下げて口を開く。
「僕、『特別は許されない』ってまんまと騙されて……。よく考えれば分かる事なのに。
あの人達の性格なら、入れてくれそうだと……」
丸めこまれたとはいえ、今まで不審に感じず「特別は許されないのだろう」と思い男のふりをしながら六年間、騙していると思った相手にまんまと騙され手の平の上で転がされていた事実に、藍月はしょげ返っていた。
「そんなにしょげなくてもいいよ。父上も狡猾な所があるしな。
それに六年前、父上が何らかの理由で藍月を宮廷に入れたくなかったのなら、藍月が途中で孔先さん達の嘘に気が付いたとしても今の様にして来なければ、この中に入り蘇月の事を調べる事は叶わなかったのではないか?」
「それは……。そうですが」
「なら、藍月が今までやって来た事は無意味じゃないんだし、そんな顔はしなくてもいいよ」
天耀は優しく微笑みかけて藍月を慰め、そんな二人を横目に『恋人同士みたいね!』と璃琳が若干嫉妬しつつ。
「そういえばあたしも、思い当たる事があるわ」
と、話始める。
「蘇月がいなくなってすぐくらいに、お母様がお父様がなかなか来なくなったって愚痴ってたの。
でも、他の妃の所に行っている様子もないし、また妃ではない別の女を好きになったのかもって言ってたのよ」
『また?』
その辺りの事情を知らない藍月と墨が不思議そうにした。
「一年くらいしてから多少は来る頻度が戻ってきたみたいだけど、それでも六年前に比べると回数が減ったみたいね。
もう慣れてるみたいだけど……」
「それも、もしかしたら蘇月に頻繁に会っている為かもしれないな……」
そう言う天耀に「天耀お兄様は、もう蘇月が居る場所の目星は付いているの?」と璃琳は聞く。
「そうだね。璃琳や江凱兄上も予想は出来ているんじゃなですか?」
「まーな」
江凱はそう返事をして、璃琳は静かに頷く。
「後宮の曰く付き物件。恐らくそこが父上の秘密基地とやらだろうね」
「曰く付き?」
そんな情報は初耳な藍月が聞き返す。
「ああ、幽霊が出るともっぱらの噂なんだよ、あそこは」
天耀はどこか物悲し気な顔でそう答え、璃琳は何故か何かを嫌がる様に視線を逸らしつつ。
「そういえば、あそこから歌声や楽器の音がするという噂も、六年ほど前から頻繁に聞くようになった気がするわ。
蘇月は歌が元から上手かったし、ここに来てから習った楽器も上達が早かったから……」
と添える。
「とにかく、調べるとしたらあそこだ」
こうして。蘇月が居そうな場所は分かったがのだが……。
「にしても、なんで親父は蘇月を誘拐したんだ? それに、藍月に対する態度も傍に置いて監視してるみてーだし」
宗現が蘇月を誘拐した理由も、今になって藍月を宮廷に入れた理由も、よく分からないままだ。
なのに墨は「そこってそんなに疑問に感じる所ですか?」と口をはさむ。
「俺はてっきり陛下はロリコンの類で、傷付いて弱った蘇月を閉じ込めて、自分好みの女性に育て上げているんだと思っていましたが?
そして藍月は何かあった時のスペア、もしくは両手に花を実現させる為に虎視眈々と誘拐を企てているのかと」
「滅相もない事言うんじゃないわよ!」
と璃琳は突っ込むが、すぐに気まずげに視線を逸らす。
思い当たる事があるからだ。
「所で、話は変わるが藍月。お前らってかーちゃん似だったりする?」
江凱が何気なく尋ねる。
「え? そうですね……子供の頃は周囲の人に母親似だと言われていましたね。髪と目の色以外。……何ですか突然」
「いや、かーちゃんもえらい美人だったんだろうな~って思って、聞いただけー」
江凱はニカっと笑って藍月を口説くような事を言っているが、もちろんそうではない。
藍月は不思議な顔をしたが、事情を知っている者は色々と想像を膨らませてしまう。
『好きな女と似ている娘に手を出したいから、閉じ込めたとかないよな……』
と……。
しかし、性欲というのは『三大欲求』の一つである。
年を重ね権力を持ち、昔できなかった事ができるようになった今の宗現が、傷ついた蘇月を監禁し、行動に移した可能性はなくもない。
が。
取り合えず、この日はよく分からない事を今考えてもしょうがないと、一旦この事は置いておこうとなった。
「あと……」
天耀が咳払いをして皆を見る。
「この件について、約束してほしい事がある。
それは皆、『自分が悪い』とか『あの時ああしていれば』とかは考えないし口にしないという事だ」
そう言って天耀は一呼吸置き、聞いていた方はハッとなって視線を逸らす。
ここにいる者は皆、何だかんだでそう心の中で思っていたからだ。*3
「私も、そう思わない。口にしない。その代わり……。
蘇月を奪還出来たら、今までの悔いを、蘇月、それに藍月」
そう言って天耀は藍月に微笑んだ。
「この二人が幸せになる為の力として使う。
皆も、そうして欲しい……」
天耀は、天耀達は、未来に進むと決意をし。
そして蘇月を奪還する手順とやる事を確認し、解散した。
第四十八話『蘇月消失事件・考察』終
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