Dへの扉

謎生物、地球でやりたい事をする

長閑な国の王とケモノ 第四十九話 弐の夏『貴方の事を、信じます』

これは『著者:藤間麗 / 出版社:小学館』が権利を有する漫画『王の獣~掩蔽のアルカナ~』の非公式二次創作物です


◆注意する事ばかりで長くなった注意◆

 これは

  • 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
  • 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
  • 女体化
  • 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
  • 滲み出る変態性

 を含みます。
 そして私は

  • 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
  • あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
  • 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
  • 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在

 です。
 それでも見たい人は続きへGO! GO!


第四十九話 弐の夏『貴方の事を、信じます』

 蘇月の奪還を企てた日。
 一日の業務が終わろうとしている頃。
「藍月、やはり心配かい? 墨が言ったような事になっているか、とか……」
 ここ最近暗い顔をする事が多くなっていた藍月は、もうすぐ蘇月と会えるかもしれない。という今、ますます顔色が悪くなっていた。
「そうですね。僕は色々……見てきたので、陛下に限って酷い事はしていないと信じたいのですが……」
 そう言ってから、藍月は天耀に心配を掛けまいと無理矢理笑顔を作った。
 しかし天耀はそれを見て、ますます心配して悲し気な顔になる。
「藍月、何か心配な事や不安な事などあったら……私に遠慮なく話してほしいな。
 そうすれば少しは気がまぎれるかもしれないから。……ね?」
 そう言って天耀は微笑みかけ、藍月と別れた。

 夜。
 風呂に入って寝間着姿の藍月は、一人部屋のベッドに座っていた。
 顔には不安が色濃く出ている。
 そんな彼女は、天耀の言葉を思い出していた。

『何か心配な事や不安な事などあったら……私に遠慮なく話してほしいな』

 少し前の彼女であれば、そう言われたとしても何も話さなかっただろう。
 けど、今は違う。
 藍月は天耀を信用するに値すると、今までの事を振り返ってそう確信していた。
 だから。
『天耀様……。天耀様なら、話しても大丈夫』
 藍月は立ち上がり身支度を済ませると、部屋から出た。
 そしてしっかりとした足取りで蛍が舞う宮の庭を歩き真っすぐ天耀の部屋まで行くと、戸をノックしたのだ。

コン
コン
コン

 夜。突然の訪問者に天耀が戸を開けると、藍月がいつもの服で立っていた。
「天耀様。夜分遅くに申し訳ありません」
 深刻な顔をして立っている藍月に「どうしたんだい?」と天耀が尋ねると。
「その……大事なお話がありまして」
 と、周囲に立っている警備に視線をやる。
「ああ」
 天耀は笑顔を向けると、警備に離れてもらうように指示をして藍月を部屋に招き入れた。

「あの、僕……まだ天耀様に言っていない事があるんです」
 ベッドに隣り合わせに座ってしばらくして、藍月がそう言う。
「言ってない事?」
 藍月の真剣で何か思い詰めた様な顔に『私の事が好きとか、そうならいいがちょっと違う気がする』などと天耀は思っていた。
 それからまた藍月はしばらく黙っていたが「驚かないでください」と袖口から小型の刃物を出すと、それで指を刺した。
「ちょっ、藍月?!」
『ストレスとかで自傷するような癖があるのかも!』と思いつつ、天耀は藍月の血の出た指をとっさに口に含んでしまう。
 そして止血できる物がないか探った。
「?! て……天耀様?!」
 藍月は突然の事にびっくりして、恥ずかしくて、声が震える。
 そしてハッと気が付いた。
「大丈夫です! 本当に。それに僕は自傷癖とかもないので安心してください! それに……。口を離してみてください。そうすれば、理由が分かりますから……」
 どう説明したらいいのか迷って取ったこの行動が、かなりショッキングだと今まさに思い立って指を吸いハンカチを手にした天耀を必死に宥めて口を離してもらうと、藍月は先ほど付けた指の傷を空いている指で押した。
 血は……一切出なかった。
 傷がもう、塞がってしまったのだ。
 しかしそれはおかしい。
 藍月は皮一枚所ではなく、結構な深さを刺したのだ。
 天耀が慌てるくらい。
「僕、アルカナがあるんです」
 そう言う藍月は今にも泣きそうな顔をして、天耀はある絶望的な考えに血の気が引いた。
「これからする話を、聞いてくれますか?」
「もちろん」
 天耀は静かに頷き、藍月の話に耳を傾けた。

 

第四十九話『貴方の事を、信じます』終

 

 そう言えば天耀の部屋には、雪ぬいぐるみとフェイス形雪クッションがあるのだが……。
 素早く押し入れや布団とかに隠したって事にしてくれ。

 

前回

ayano-magic.hatenablog.jp

 

次回

ayano-magic.hatenablog.jp

 

関連記事

ayano-magic.hatenablog.jp

ayano-magic.hatenablog.jp

lunatic.hatenablog.jp

ayano-magic.hatenablog.jp

 

原作の広告(2023/5/24 電子版情報)

Cheese!(チーズ!)

 2019年3月号~2023年7月号に王の獣が掲載されている。
 全号購入可能。
 割高にはなるが連載中なら最も早く王ケモが見られる。
 また、マイクロ&単行本で修正された箇所が電子版でも元の状態で見られると思われるので、単行本とセットで買って変化を楽しみたい人向け。

 

王の獣~掩蔽のアルカナ~【マイクロ】

 54巻まで発売中。
 1巻で大体1話分くらいが見られる。(ページ数による)
 先行配信をしているサイトもある。
 連載中に雑誌より安く、単行本より早く王ケモを見たい人向け。

 

王の獣~掩蔽のアルカナ~

 12巻まで発売中。
 1巻に大体4話入ってる。(1話分のページ数による)
 時間が掛かってもある程度安くまとめて読みたい人向け。

 

*1:なお、小説を賞に応募した事もあるが1次審査すら通過した事はなかったし、評価シートありの所では常に構成の評価が最低ランクだった

*2:試し読みや読者の感想等も36話くらいでよく見なくなり、大して分からない