◆注意する事ばかりで長くなった注意◆
これは
- 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
- 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
- 女体化
- 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
- 滲み出る変態性
を含みます。
そして私は
- 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
- あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
- 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
- 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在
です。
それでも見たい人は続きへGO! GO!
第五十三話 弐の夏『告白の後』
朝。
天耀は目を覚ますと普段とは異なる温もりを感じ、その方を見る。
すると藍月がスヤスヤ穏やかな寝息をたてて眠っていた。
しばしボンヤリその寝顔を眺め。
ギョッとして、すぐに昨日の事を想い出す。
天耀は藍月に告白し、慰め、そして泣き疲れた藍月はそのまま眠ってしまい……。
『その姿がとても可愛いから、そのまま一緒に寝てしまったんだった!』
そして慌てて体を起こすと、自分と藍月の体を見る。
どちらも服を着ているし、眠って乱れた以外の服の乱れもない。
ホッと一安心してボスっと布団に体を横たえると、天耀は藍月の可愛い寝顔を鑑賞した。
それからしばらくして、藍月が目を覚ます。
「おはよう」
そう微笑み声を掛けると、藍月は天耀の姿をしばし寝ぼけ眼で見つめ……。
顔を真っ赤にして、慌てて「申し訳ありませんでした!」と立ち去ってしまった。
「あ……」と手を伸ばして固まる天耀は「もっとゆっくりしてくれても、良かったんだけどな……」と、バタバタと遠ざかる足音を聞き。
しばし思考を巡らせた後、女官を呼んで身支度を始めた。
◆
朝方、業務が始まる前。天耀は太博と江凱を呼んで話した。
藍月から聞いたアルカナの話を。
「なるほどな。だからか」
江凱はそう言うと、天耀に「俺が服を剥いた時、藍月に違和感を感じたか?」と聞く。
天耀は当時を思い出しムッとしながらも気持ちを切り替え頷いた。
「藍月には、傷跡が一切ありませんでした。父の下で働いていたにもかかわらず」
軍人として前線に立つような者は、大抵体のどこかに傷跡がある。
もちろんそういった事にならない者もいるが……。
「藍月、っていうか雪は体に少しは傷がありそうな仕事をしていたはずなのにな。
ま、確かにこれなら残せそうにないか」
そして藍月と蘇月のアルカナは周囲に知られない方がいいと、ここにいる三人以外には黙っておく事を決め、次に宗現の事に付いて話した。
「父上の性格を考えると、酷な事はしないと思いますが……」
「とは言っても、国のトップだしな。
アイツらの能力を考えれば、国の為に同じアルカナを持った子供を作らせたり、人体実験もやってるかもしれね」
「私情を挟めないでしょうしね……。おまけに例えそれが無くても、藍月と蘇月は父上が愛した金華さんに似ている……」
つまり。軍事利用していなくても、やはり蘇月を性の対象として囲っている可能性は今も健在である。
『藍月には絶対に言えないな……』
天耀は暗い顔をしてそう思いながらも「ただ……」と、何か思案し。
そして、ずっと青い顔をして黙っている太博に顔を向けた。
「太博。今日は仕事を休むか?」
「え……?」
太博は最初気が付けなかった。主が何故そんな風に声を掛けたのか。
でもすぐに「あぁ……」と思い付く。
『私は天耀様が心配するほど、酷い顔をしていたのか』
太博は自分が情けなくて肩を落とした。
「天舞も「最近太博兄様の食欲が落ちていて心配です!」と言っていたぞ?」
「あ、あいつ……!」
そう。彼も蘇月と藍月の事で罪の意識を背負い、更に次々と入って来る情報に不安を募らせて最近は食事が喉を通らなくなっていたのだ。
「あと当たり前だが、私はお前が悪いだなんて思っていないからな?」
「え、あ……そう、ですか……」
「主との約束は、守れよ?」
天耀はキリっとした顔でそう言うと小指を差し出し、呆れ顔の江凱に見守られ太博と指切りげんまんをし。
「どんな結果になったとしても、今できる事を全力でするぞ」
と言って解散した。
こうして、業務が始まったワケだが……。
天耀は昨日、こんな状況で愛の告白をしてしまった事を反省していた!
『取り合えず、返事は後でいいと言わなくてはな』
と思ってすぐに。
「あの、天耀様……。その、昨日はありがとうございます」
『え?!』
藍月の方からそう話し掛けられ、天耀は心が躍ってしまった事を実感した。
しかしすぐに落胆する。
「僕、天耀様から家族の様に思われてると知って、嬉しかったです」
『伝わってなーーーーーい!!!!!』
天耀は心の中で悶絶する。
「それで……無理をしなくていいですからね?
昨日は僕を慰めようとしてくれていたかと思うのですが……。
天耀様まで一緒に背負う事はないですし、嫌になったら捨てていいです」
藍月は最初、天耀から愛の告白をされたのだと思った。
しかし、今日になってからよく考え。あれは違うという結論になったのだ。
『天耀様は優しい。
だから色々気を回してくれて、僕の事を家族の様に愛してると伝えたのかもしれない。
でも、そんな天耀様に負担を掛けちゃダメだ!』
なのでこんな事になったのだが。
「捨てないよ!」
天耀はそう言いつつも。
『今は……それどころじゃないから! カタが付いたら改めて告白をし直そう……!』
そう、心に誓うのだった。
◆
藍月がここに来てから彼女を監視していた彊虎は、藍月が天耀にアルカナの話をし、その後の顛末もしっかり聞いて立ち去った翌朝。主に報告をしていた。
「陛下、藍月にアルカナがある事が確定しました。蘇月と同じものです。
そして天耀様達は私達が蘇月を隠した事、それに蘇月の居場所を突き止め、蘇月奪還に動きました」
「そうか」
皇帝はその報告に顔すら上げず、書類とにらめっこをしている。
「どういたしますか?」
皇帝はしばし黙っていたが書類を机の上に置き。
「そうだな。説明をする義務はあるな」
と、深いため息をついた。
第五十三話『告白の後』終
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