◆注意する事ばかりで長くなった注意◆
これは
- 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
- 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
- 女体化
- 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
- 滲み出る変態性
を含みます。
そして私は
- 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
- あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
- 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
- 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在
です。
それでも見たい人は続きへGO! GO!
第五十六話 参の夏『蘇月奪還作戦三 父上のやった事は、丸っとお見通しですよ!』
藍月と璃琳が後宮に入った頃。
天耀は太博を連れて、父であり皇帝陛下でもある宗現に会っていた。
「どうしたんだい? 改まって話だなんて……」
謁見の間的な場所でかしこまった服装をしつつも、砕けた調子で宗現は息子にそう問いかける。
そんな宗現の隣には、今日も彊虎はいない。
『蘇月の所か……』
天耀はそう思いながらも、父と目を合わせる。
「私が最近、蘇月の失踪の件で調べているのは知っていますよね?」
「ああ、知っているよ。私にも話を聞いて来たしな」
「それに係わる事で、父上にきちんと話を聞かねばならない事が出たので今日来ました」
天耀が話し出して、太博は周囲の警戒を強めた。
そしてもし機会さえあれば、墨に合図を出し、兵を動かし、皇帝を人質に取る覚悟をする。
「私は雪が従獣としてやって来た時、様々な事が切っ掛けになり蘇月は失踪ではなく誘拐だったのではと気が付く事が出来ました。
なので、改めて調べる事にしたのです。わずかな手掛かりを求めて……。
そんな中、父上にも話を聞いたのですが。貴方、この時なんと返しましたか?」
「よく分からないという事を伝えたな」
宗現は数か月前の出来事を思い出すように目を閉じ、答える。
「そうですね。そして貴方は蘇月とは接点があまりない。ともおっしゃっていました。
ですが私は、それがおかしいと感じたのです」
「何故だい?」
「蘇月は貴方にとって、とても他人とは言えない存在だからですよ」
そう言って天耀は一呼吸置いて気合を入れる。
「蘇月は、貴方の愛した女性と、貴方の従獣、彊虎さんとの間にできた子供だからです。
裏は取ってありますよ。名前は金華さん。治癒のアルカナ持ちで一時期宮廷に入って医官に付いていたそうですね?」
その言葉に周囲がざわめく。
ここには警備の者はもちろんいるし、それなりの人間がそろっている。
そしてこんな場所で堂々と民には知られたくないような話を天耀が切り出した事に家臣達は驚き、そして事情を知ってか知らずが一部は怒りをあらわにした。
しかし皇帝はそんな者達を制して「続きを聞こうじゃないか」と穏やかに促す。
「それから私は貴方に不審を感じ、調べました。
宮廷と、貴方自身の物の出入りを。
その結果。食料の減りからこの宮廷に居るはずのない何者かが、居る。という事が分かりました」
もちろんそこまでハッキリと結果は出ていない。
だが、そのくらい言わなければ相手はぼろを出さないだろう。と思った上で、あえてそう言っている。
「そして父上。貴方、蘇月がいなくなってから、おかしな物を定期的に購入していますよね?」
「さて、何の事かな?」
宗現は穏やかな顔で少しだけおどけて答えた。
「とぼけないでください! 調べは付いてるんですよ!
貴方が蘇月がいなくなってから、女性物の下着を定期的に購入しているという事は!!!」
天耀が証拠の帳簿を見せ付けると同時に、周囲の空気が、凍った。
ちなみに太博もこんな情報初耳で、周りの者達と同様固まっている。
「しかも最初は女児向けのバックプリント綿パンツだったのに、ここ最近は年頃の娘が気に入りそうなリボンとレースとフリルで可愛らしいデザインの物を買っていますよね?
おまけに妃や娘に贈った様子はないし、貴方の性格的に知人などにもそういった物は贈ったりしないはずなのに!
あともちろん貴方に現在妃以外に仲良くしている女性がいないという事も調べてありますよ!
一体、何に使ったんです?!」
固まった空気など何のその。天耀は怒りを露わに宗現に詰め寄る。
「これは、私の趣味だ」
「何ですか履いてるんですか?! それなら今すぐここで見せてもらいましょうか!」
天耀は証拠の品を投げ捨て、宗現に手を伸ばし。
「戯けが。見せるわけないだろう。しかも息子相手に」
宗現は天耀の手を掴み、お互いギギギと攻防する。
そんな中。
『すごいくだらない親子喧嘩を見せられてる!』
と、太博や家臣達は思っていたのだった。
「大体、墨の証言で蘇月が骨折して貴方が駆け寄った事は知ってるんですよ! どうして黙っているんです!!!」
「あれは墨がやったのか……」
「あ! やっぱ隠してましたね!」
そう言って天耀は宗現から離れ、いったん落ち着く為に息を吐いて肩の力を抜く。
「そもそも蘇月が行方不明になった六年前から色々おかしな事があり過ぎですよ。
曰く付きの場所から歌声や楽器の音が聞こえるなどの噂が増え、蘇月が好きそうな旺眞姉上の書物を貴方が頻繁に借りるようになり、いつの間にか消える氷!*3
それら全部! 綺麗サッパリ!! 白状してもらいますよ、父上っ!!!」
そう言って天耀は宗現を指差し。
宗現も一呼吸置いて落ち着くと「分かった分かった」と話す態度を見せる。
「そもそも、お前達が今日ここに来る理由も、優秀な間者のおかげで分かっていたしな」
と、話す。もちろんスパイとは彊虎の事だ。
「だが、そうだな……。ここでは話せん。
天耀、それに太博。一緒に来てほしい所がある。
そこで、話をしようじゃないか」
宗現はそう言って、二人を連れ立て謁見の間的な場所を後にしようとし。
周囲の者は、天耀達に何かされるのでは? と、慌てて皇帝を止めて警護を付けるように促す。
しかし宗現は「大丈夫だよ。警護の者もいらない」と微笑んだ。
その間に太博は「天耀様、罠の可能性がありますよ」と、小声で天耀に告げる。
が。
「それから、私はお前達を取って食ったりはしないよ。それに天耀達がもし行方不明にでもなったら、ここにいる者が動く。
ここにいる者達は皆、私が悪行を働いたら、きちんと制してくれる。そんな者達ばかりだ」
と、少し誇らしげに宗現は言い。
天耀も「心配ないよ」と言ったので、三人ともう一人はある場所に向かった。
向かったのは昔、従獣の男を愛し、その男の子を身ごもった皇女が閉じ込められた塀の中の宮。
そしてそこに繋がる唯一の道である地下通路入り口の、鍵のかかった門の前だ。
宗現はその前に立つと懐から鍵を出し門を開ける。
「普段は鍵を掛けておくのだがね」
そう言って内側から鍵を閉めず奥へと進み、その後を天耀と太博。それに少し離れて墨が付いて行った。
第五十六話『蘇月奪還作戦三 父上のやった事は、丸っとお見通しですよ!』終
謁見の間的な所、再び登場。
サブタイトルはドラマ『TRICK』の山田奈緒子のセリフから来てる。
そして実はTRPGや舞台の『カタシロ』の『君と話を』という曲の、タイトルとかもじった物にしようかな?
とか考えたりもしてた。
パンツは実はネタ要素ではなく、大事な要素だったのさ!
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