Dへの扉

謎生物、地球でやりたい事をする

長閑な国の王とケモノ 第五十七話 参の夏『蘇月奪還作戦四』

これは『著者:藤間麗 / 出版社:小学館』が権利を有する漫画『王の獣~掩蔽のアルカナ~』の非公式二次創作物です


◆注意する事ばかりで長くなった注意◆

 これは

  • 重度の中二病患者が作った黒歴史濃度の高い「アタイの考えたサイキョーの王ケモ設定!」
  • 原作のネタバレと世界観&キャラ崩壊
  • 女体化
  • 原作を読んでいる事前提だが、読んでいても意味が分かるとは限らない
  • 滲み出る変態性

 を含みます。
 そして私は

  • 小説・漫画・絵等を書くor描くのが得意ではない*1
  • あっぱっぱーだし中華風ファンタジーはもちろん書けん!
  • 王の獣は単行本7巻まで持っているが、それ以外は試し読みや読者の感想等で得た知識しかない*2
  • 王の獣のキャラが好きだがアンチという矛盾の存在

 です。
 それでも見たい人は続きへGO! GO!


第五十七話 参の夏『蘇月奪還作戦四』

 天耀達が地下通路を歩いている頃。
「やはり、皇帝陛下と貴方が犯人だったんですね……!」
 蘇月の前に立つ彊虎に、藍月は怒りを露わにしていた。
「ご名答だ。陛下と私が、蘇月を誘拐し監禁した犯人だ」
 顔色一つ変えずに冷たい声色でそう言う彊虎に「彊虎さん!」と蘇月が咎めるように言い放つ。
「事と次第によっては、僕は全力で貴方を倒しますが?」
 蘇月の発言に違和感を感じる事が出来なかった藍月は戦闘態勢に入り、同じく彊虎も戦闘態勢に入る。
「やめてください! 二人ともやめて!」
 そして、蘇月は彊虎の前に立って彼を庇うように手を広げた。
「彊虎さん! 威嚇しないでください! 藍ちゃんも……やめて、お願い……」
 そんな蘇月に藍月は混乱する。
 どうして蘇月は誘拐犯だという彊虎を庇うのだろうか? と。
 そして過去の出来事を思い出す。
 誘拐され、虐げられた子供の中には犯人に対し従順になる子もいた。
 そして洗脳されている子も……。
「蘇月に、何をした……?」
 藍月の肩が震える。
「藍ちゃん! 私、なにもされてない! 本当に、二人に戦ってほしくないの。お願い、話を聞いて……?」
 しかし、蘇月の訴えも空しく。
「貴様ぁああああ! 蘇月に何をしたぁぁぁあああああ!!!!!」
 藍月は雄叫びを上げると蘇月と彊虎へ直進し、宙を舞った。
 そして彊虎の背後へと降り立つと同時に、スカートの中に忍ばせていた短刀で切りつける。
 その攻撃に彊虎は蘇月をかばいながら避けた。
 藍月が冷静ならば、そこに違和感を感じたかもしれない。
 しかし今の彼女は頭に血が上り、怒りに我を忘れていた。
 だから躊躇なく、続けて彊虎に蹴りを見舞いして彊虎は腕でその攻撃を止める。
 藍月は一旦間合いを取り体制を整えると、「やめて!」と叫び続ける蘇月の声を無視し再び彊虎に向かい短刀を振りかぶり。
 そして……。
 金属音が鳴り響く。
 藍月の刃を止めたのは、同じく短刀を手にした、蘇月だ。
「やめて、藍ちゃん。話を……聞いて」
 藍月の力の強さに、両手で刀を持ち攻撃を食い止める蘇月の手が震えている。
 そして瞳からは涙が溢れ。
「藍月!」
 藍月の耳に、よく知る声が届く。
「天耀……様」
 そこにパンパンと手を叩く音が響いた。
「そこまで! そこまでだぞ、藍月」
 そう言って藍月達へ近寄るのは、天耀と太博を連れた宗現だった。
「何も二人が争う事はないだろう。久しぶりに会えたというのに……さ、武器を下ろしてくれ」
「藍月、取り合えず話を聞こう?」
 宗現と天耀の言葉に藍月は徐々に落ち着きを取り戻し、そしてようやっと理解した。
 蘇月が持っていた武器は、蘇月が装備していた物だったと。
 そして頭の簪は、母の形見である簪の飾りが使われていると。
 それは、飾りだけだった物を何らかの手段で直した。という事だ。
 だから、武器を静かに下す。
 一方蘇月は「太博、様……」と、彼の姿に驚いていた。
「さて、まずは何から話そうか……?」
 皇帝がそう言い、蘇月は武器を帯にしまい涙をぬぐうと
「まずは私からお話します」
 と話し出す。
 自分の事を。今まで何を見て、何を思っていたのかを……。

 

おまけの璃琳たん『璃琳たん、パンツの件を姉に聞く』

「旺眞お姉様。ちょっと聞きたい事があるんだけど……」
 璃琳が宮にやって来て、旺眞はお茶と璃琳が持ってきたお菓子を振舞いながら「何かしら?」と笑顔を向ける。
「お父様からショーツの贈り物をされた事がある?」
 その言葉に、旺眞は固まって、近くにいた逞牙は顔を赤くさせ、旺眞に付いている女官は「あら……」と呟いた。
「お……お父様がそんな贈り物をするわけないじゃない!」
 旺眞は我に返って父の名誉を守る様にそう否定する。
「お父様は、下着を買うお金を寄越す事はあっても下着その物は贈らないわよ。
 ああいうのは好みもあるし、サイズだって知らないといけないから……。
 璃琳だって分かっているでしょ?」
「まぁ、そうよね」
 そう言って璃琳は自分が持ってきたお菓子を食べた。

 

おまけの璃琳たん『璃琳たん、待つ』

 璃琳は藍月が壁の向こうに行った後も心配で動けず、用意しておいた蚊取り線香を焚き、藍月に持たせていた(が邪魔だからと璃琳が預かっていた)日傘を差し、果汁と塩を合わせた水を飲んで木陰で待っていた。
 途中、藍月の雄叫びやどうやら蘇月の物らしい悲鳴のような声を聴きながら、ハラハラして。
 しばらくして静かになったが、それでもやはり心配で動けず。
「解決したのかしら? それとも……」
 と、水がなくなるまで待とうかしら? と考えていたが……。

 

第五十七話『蘇月奪還作戦四』終

 

 藍月は今回か次回以降かのどこかのタイミングで、ちゃんとスカートの中に短刀をしまったよ。
 その時捲ったから、周囲の男共は目をそらしたりしたけど。

 璃琳たんは藍月を送り出した後、人気が無い後宮の部屋で待ち合わせとかしてたので石壁から離れても良かったけど、心配で動けなかった。

 

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次回

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 1巻に大体4話入ってる。(1話分のページ数による)
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*1:なお、小説を賞に応募した事もあるが1次審査すら通過した事はなかったし、評価シートありの所では常に構成の評価が最低ランクだった

*2:試し読みや読者の感想等も36話くらいでよく見なくなり、大して分からない